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部活動は優先。
という事で、放課後は帰宅部で残れる人が教室で作業をしていく。
「Aー、これで良いかな?」
『おっ!可愛いー♪』
ほぼ女子が残る事になるのだけど、やはりガールズトークは定番になるわけで。
「まじで内田死んでたかんね」
「んねー。Aと戻ってくれて良かった笑」
『ありがとう笑』
「美咲は香川君とは付き合ってるの?」
『いや、それがね』
「っやーめてー!」
とか言いながら美咲は「デートはしたけどね」「なかなか奥手で」なんて頬を赤くしながらワクワクした顔で会話を楽しんでいた。
(このクラスで良かったー♪)
(内田君も美咲も真司も吉田君も居るし、)
(女子も男子も仲良くて毎日楽しいっ)
高校二年の秋。
数ヵ月後には三年生になってて、あっという間に高校生活も終わってしまう事を考えるとなんだか寂しい気持ちにもなる。
(今を楽しまないと損しちゃうよねっ!)
「あれ、刷毛の本数足りない」
「おかしいな…数合わせて用意したのに…」
『私持ってくるよ』
「え、良いの?」
『トイレ行きたかったし、これも渡してくる』
予算等を書いた一枚の紙をクリアファイルに入れた。職員室に居るであろう担任へ提出しなければならなかったから、丁度良い。
「じゃあお願いしちゃおうかな」
『うん』
「急ぎじゃないから、ゆっくりで大丈夫だよっ」
『はーい。いってきます』
ただ用事があって教室を出た。
担任へ渡す物があるから。
トイレにも行きたかったから。
少し離れた備品室に刷毛を取りに行くから。
(先にトイレ行っちゃおうっ)
三階にある二年生の教室から、二階にある職員室へ向かう途中のお手洗いへ寄った。
手を洗い、出ようとドアノブに手をかけた。
すると、
「好きです」
(え、トイレの前で告白はやめて…)
(出にくいよ〜。聞かないでおこうっ)
個室に戻ろうとした時。
「ありがとう、でも、ごめんなさい」
その声はよく知っていて、
「友達からでも、ダメ、ですか」
久しぶりに聞く高めの声がやけに耳に入ってきて、
「期待には応えれないから、ごめん」
なぜか不思議と会話を聞きたくなって、
「好きな人…いるんですか、?」
変な意味ではないけれど、知りたくなって、
「います。だから、ごめんなさい」
ズキン、と。
なにかが胸に刺さった気がした。
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ふー(プロフ) - 美波さん» 初めまして(*^^*)最初から読んでいて頂いてたみたいで、ありがとうございます(о´∀`о)忘れずに覚えててくれたことに感謝です…!本当にゆっくり更新しちゃうと思うのですが、また遊びに来て頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました★ (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - 澪さん» わっ!お久し振りですー!覚えててくれてありがとうございます( ;∀;)お待たせしました〜(ToT)本当にゆっくりですが、また更新頑張りますね♪コメントありがとうございます! (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 初めまして!初こめんとです。でも、最初からずーっと読ませていただいてました。久しぶりに開いたら、更新されましたってきてて、本当に嬉しかったです!!更新楽しみにしてますね。ふーさんのぺーすで!まってます♪ (2016年8月21日 1時) (レス) id: 50fdf5e7bd (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ふーさん、お久しぶりです♪そして、お帰りなさい!待ってましたよ〜!これからも、ふーさんのペースで頑張って下さいね(*´▽`*) (2016年8月20日 1時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - meggieさん» お久し振りです、こんばんわ。長い間お休みしてしまって、本当に申し訳ないです…。以前より更新頻度は少なくなってしまうかもしれませんが、少しずつ更新を再開していきたいと思っております!コメントしていただき、ありがとうございます! (2016年8月17日 21時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふー | 作成日時:2015年10月16日 2時