変わりゆく、日々【6】更新停止。

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(…………)
(…………)
(なにこの沈黙)
(な。俺も思ったところや)
(じゃなくて！)
(なんか、俺はずくない？)
(真司君が？なんで？)
(なんでて。この状況おかしいやん)
(え？よくわからないんだけど、私)
(二人きりやん誘ったの俺やんあかんやん)
(早口過ぎて……え？)
(………………っ)
(声小さくてちょっと…)
(一回しか言わんからよぉー聞いとけ！)
(は、はいっ)









とっくに焚き火は始まっていた。


その頃私は、内田君と柴崎君の聞いてはいけない男同士の会話を盗み聞きしている最中だ。




『早く教えてよ』
「や、だって恥ずかしいし…」
『告白されてないんじゃないの？』
「それとこれとは次元が違うのっ！」
『ぇ。ちゅー？美咲ちゅーしたの？！』
「ちーがーうーのー！」
『ねぇ〜早く教えてよ〜』
「あんたがワンワン泣いてる時に私達はね、」
『………スルーできないけど、してあげる』





グラウンドが少し騒がしい時間。


校内も人気が無くなって、美咲の言う通り私がワンワン泣いている裏で、物語は進んでいた。









(一回しか言わんからよぉー聞いとけ！)
(は、はいっ)
(いや。ちょい待って。質問させて)
(へ？ぁ、うん。え、は、はい)
(なんで……なんで俺？)
(…え？)
(なんで俺がえーの？って、自分で聞くのも…)
(……………真司君、だからだよ)
(ぇ)
(覚えてないかもしれないけどっ)
(……)
(入学式の時、私の大事な物を拾ってくれたの)
(…………)
(入学祝いにおばあちゃんから貰った物で…本当に)
(ハンカチ)
(……ぇ)
(森田美咲って書いたハンカチ)
(覚えて、るの？)
(今時名前書いてるハンカチてーって笑ったわ。笑)
(うっうるさいなぁーもうっ！)
(でも、手縫いで名前書いとったから、)
(……おばあちゃんが縫ってくれたの)
(大事なもんなんやろなぁーって。だから探した)
(覚えてくれてたんだ…そんな前のこと……)
(なんか、頭んなかにずっと残っとる)








ちょっと、待った。




『もはや告白じゃない結果が不思議な会話……』
「うん。私も告白かなー♪とか思ったの」
『あ、ごめんね。話し遮っちゃった』
「ううん。冷静な意見貰って嬉しい♪」
『で、続き続きっ♪』






真司はこの時、何を考えて言葉を選んだのかな。


美咲の口から出てくる真司の話しは、私の知ってる真司とは別人の、少し大人になった顔も知らない男性と美咲の話しの様に感じた。

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