検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:111,812 hit

258 ページ23

『なに、どうしたの?』
「あ、あ、あ、」
『美咲ー?笑』




私の目の前には美咲のスマホの画面が向けられた。



『え、うそ』



そこにあったのは、

そこにあった名前とは、









"焚き火始まっとるで。玄関集合な"




『真司…って……これって、ねぇ、美咲っ』
「どうしよう、真司君が、私を待ってるの?!」
『美咲、早く行きなよっ!だって、後夜祭って』
「意味わかってるの、かな…真司君」







我が高校の文化祭二日目の後夜祭。

創立当初から受け継がれている伝説がある。






後夜祭では、グラウンド内で何個もの焚き火を焚く。

その行為の意味を正しくは知らないが、生徒問わず町の人々が集い、暖かい空間を共に分かち合おうとする。

悪い気、邪気を祓う為に焚き火をするとか。



そしていつの日か、こんな伝説が生まれた。








好きな人とその焚き火に薪や葉をくべる事により、二人は必ず結ばれる。と。








『美咲一人にしか連絡来てないんだから』
「う。ちょっと緊張する…吐きそ」
『しっかり!』
「う、うん」
『ほらっ早く早くっ』
「ぃぃい行ってきますっ!」





左胸を押さえながら廊下を走って行く美咲の後ろ姿は、まるで少女漫画の主人公。

おだんごにした髪の後れ毛がふわふわと靡き、可愛らしさが倍増した感覚に陥る。






『っとー、あ…れ?』




教室には数人のクラスメイト。




「内田ならとっくに出てったぞー」
『あ、うん。ありがとう』
「早く行こうぜっ」





隣に居る筈の彼の姿は無く、私を置いて先に外へ行くなんてイレギュラーな事態に戸惑う。



(グラウンド、かな)

(とりあえず行こうっ)







胸がザワザワとした。


このザワつきは、なんだろう。






そんな違和感を抱きながら、私は校内を出た。

259→←257



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
267人がお気に入り
設定タグ:内田篤人 , 柴崎岳 , 香川真司
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ふー(プロフ) - 美波さん» 初めまして(*^^*)最初から読んでいて頂いてたみたいで、ありがとうございます(о´∀`о)忘れずに覚えててくれたことに感謝です…!本当にゆっくり更新しちゃうと思うのですが、また遊びに来て頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました★ (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - 澪さん» わっ!お久し振りですー!覚えててくれてありがとうございます( ;∀;)お待たせしました〜(ToT)本当にゆっくりですが、また更新頑張りますね♪コメントありがとうございます! (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 初めまして!初こめんとです。でも、最初からずーっと読ませていただいてました。久しぶりに開いたら、更新されましたってきてて、本当に嬉しかったです!!更新楽しみにしてますね。ふーさんのぺーすで!まってます♪ (2016年8月21日 1時) (レス) id: 50fdf5e7bd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふーさん、お久しぶりです♪そして、お帰りなさい!待ってましたよ〜!これからも、ふーさんのペースで頑張って下さいね(*´▽`*) (2016年8月20日 1時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - meggieさん» お久し振りです、こんばんわ。長い間お休みしてしまって、本当に申し訳ないです…。以前より更新頻度は少なくなってしまうかもしれませんが、少しずつ更新を再開していきたいと思っております!コメントしていただき、ありがとうございます! (2016年8月17日 21時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふー | 作成日時:2015年10月16日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。