変わりゆく、日々【6】更新停止。

256 ページ21

「いってきまーす」

『いってらっしゃいっ』



「なんか変じゃね？」と笑いながら同時にアパートを出ると、真司が珍しく先に起きていて階段で待っていた。



「おっそいわ」
『おはよ真司。早いね』
「お前らが昨日うっさかったからな」
「セクハラやめてくれません？」
『真司最悪』
「おい！先行くなや！待ってたのに」
『話し掛けないでよばかー！』



うん。今日も楽しくなりそう。

普通にそう思った。


(思ったより寒いなぁ)


三人で猫背になりながらバスに乗り、学校より少し手前でバスを降りる。

並んで学校へ向かうとガヤガヤとした空気。




「今日はちょいと、かっこつけなあかん」
『なんで？あ、他校の子来るからだ』
「一応な」
『美咲にチクるよ』
「は、やめろや」
「真司はいちいちだせーのね」
『ほんと。カッコ悪いよ』
「えーやん別に！」




とか言って、結局今日も着ぐるみを着て校内を回る役目を真司と吉田君がやる事に。


ぷーさんとりらっくま。




「真司君可愛いっ♪」
『美咲が末期状態かも』
「柳沢、それ言うな。うける笑」
「がんばってねー！」
『真司照れてるー笑』




文化祭最終日は、昨日よりも忙しくなりそうです。




いや、もはや忙しい。





「スペシャルシェイク追加分あがりー」

「Aー！これお願い！」

『はーい！』

「っんだよ、くそ忙しいなっ」

「ぜってー内田目当てだろこの女子達は！」

「あーなんかムカつくー！」

『まぁまぁ笑』

「柳沢も嫉妬ぐらいしろ笑」





と言われましても。


(やった♪この勢いだと完全に黒字！)

(皆で軽い打ち上げくらいにはなるかなっ)


やはり文化祭の実行委員予算係として、これは外せない課題であって。


(内田君もがんばってる)

(みんなもがんばってる)

(私もがんばるぞー！)




誰よりも機敏に動いていた気がした午前中だった。

257→←255

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す