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30分経とうとした頃、美咲からラインが届いた。
"もう30分デートして良いよ(*^O^*)"
『え』
「なに」
『あと30分休憩してて良いって美咲が』
「ラッキー」
『まだ山田君とか休憩取ってない…』
「良いっつってんだから良いっしょ」
『でもっ』
「でももくそもないんですー」
『なんだか悪いなぁ…』
「ん、見てみ」
自分のスマホの画面を私に見せてきた。
そこには山田君の名前が表示されてて、
"ひーまー。まだぶらついていいよん( ・ε・)"
「っつーこと」
『じゃあ、遠慮なく』
「あいつ等に遠慮はいらないっしょ笑」
目尻に皺を寄せ、口角を上げて笑う内田君。
まだこの雰囲気を二人で味わえるなんて、凄い贅沢をしている様だ。
少し前にたこ焼と焼きそばを買って食べた私達は、一年生や三年生の教室へ出向く事にした。
「あの、さ」
『ん?』
「聞いたり、した?」
『なにを?』
「いや…ほら。あれっすよ、あれ」
『ちゃんと言ってよ笑。あれじゃわかんないっ』
口を濁して、内田君は言った。
「柴崎のクラス、劇やるらしいけど…行きます?」
別に気にする事ではないのかもしれない。
けど内田君の口から柴崎君の名前が出るとは思わなくて、少しドキッとした。
『聞かれると困るけど…』
「っすよね笑。見に行けば?」
『私一人で?』
「俺やだ」
『えー……じゃあ行かない』
「なんで笑」
『せっかく…二人で居るし…』
「んー」
(あんなこと、あったし)
(そりゃ見たくない!って言ったら嘘だし)
(でも内田君と居たいから……)
「見に行ってやってくんないすかね?」
『ど、して?』
「部活出ながらすっげー練習してたらしい」
『柴崎君が?』
「ん。だから、見てやったら…どうかな、と」
『でも内田君…』
「俺はちょっとジェラっちゃうからパスね笑」
『う』
「頑張ってるあいつ見てあげても良いんじゃん?」
内田君は、前に進んでる。
柴崎君も、前に進んでる。
遠慮と過去を引き摺って進みきれてないのは、私だけだったみたいだ。
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ふー(プロフ) - 美波さん» 初めまして(*^^*)最初から読んでいて頂いてたみたいで、ありがとうございます(о´∀`о)忘れずに覚えててくれたことに感謝です…!本当にゆっくり更新しちゃうと思うのですが、また遊びに来て頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました★ (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - 澪さん» わっ!お久し振りですー!覚えててくれてありがとうございます( ;∀;)お待たせしました〜(ToT)本当にゆっくりですが、また更新頑張りますね♪コメントありがとうございます! (2016年8月26日 1時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 初めまして!初こめんとです。でも、最初からずーっと読ませていただいてました。久しぶりに開いたら、更新されましたってきてて、本当に嬉しかったです!!更新楽しみにしてますね。ふーさんのぺーすで!まってます♪ (2016年8月21日 1時) (レス) id: 50fdf5e7bd (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ふーさん、お久しぶりです♪そして、お帰りなさい!待ってましたよ〜!これからも、ふーさんのペースで頑張って下さいね(*´▽`*) (2016年8月20日 1時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
ふー(プロフ) - meggieさん» お久し振りです、こんばんわ。長い間お休みしてしまって、本当に申し訳ないです…。以前より更新頻度は少なくなってしまうかもしれませんが、少しずつ更新を再開していきたいと思っております!コメントしていただき、ありがとうございます! (2016年8月17日 21時) (レス) id: 7b244f7448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふー | 作成日時:2015年10月16日 2時