晴れ間 ページ4
‧⁺ ⊹˚.
張り切ったマネージャーが沢山案件を取って来てくれるようになり、事務所へ行く頻度も多くなった。
つつながく打ち合わせも終わり、早速帰ろうと廊下を歩いていると向こうから人影。
「あっ！」
『…あっ！』
笑った拍子にふわりと髪が揺れた。
⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯
「この間の生放送以来ですか〜」
『ええ、そんなに日も経ってないのに久しぶりな気がしますね、甲斐田さん』
廊下に背中を預けながら、他愛のない話をする二人。
「そうだ、この間の話はどうしますか？」
『ん…？』
「…もう、忘れるなんて酷いです」
少々オーバーに肩を落とす甲斐田を見ながら、『あっ』と小さく声を漏らす。
『コ、コラボですか？』
「そうですよ！もしかして水無月さん、ただのお世辞でした？」
『いやいやそんな！ち、違くて…！！』
バタバタと手を振りながら頭の中で言い訳を探すが、それも虚しく見つからなかった。
そんな情けない先輩の姿を見て、クスリと甲斐田が笑う。
「ふふっ冗談ですよ！水無月さんの焦る姿が見たくて、少し意地悪しました」
『えぇー…！』
(この間にじヌーンで会った時はもっと可愛い後輩だったのに！)
若干恨めしそうに見つめるが、それすら面白く映っているのか彼の笑顔は消えない。
「ね、水無月センパイ。そんな怖い表情したらせっかくの可愛い顔が台無しですよ」
『今更ちょっとおだてたくらいで、意地悪してきた事実は覆りませんよ』
「え〜厳しい！…でも、水無月さんとのコラボを楽しみにしてるのは事実ですよ」
冗談のトーンより少し低い声で、彼はそう言った。
真剣そうな声に、背けていた顔を戻し視線を合わせる。
さっきまで意地悪していたとは思えないくらいの、彼の綺麗な瞳に吸い込まれそうになり、少し顔を赤らめた。
『は、恥ずかしいからまじまじと見ないで欲しい、です』
「わかりましたw じゃ、本当の本当にコラボしましょうね？」
“約束！”と最後まで念を押し、彼は去って行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1117人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラ(プロフ) - 南蛮漬けが好きな人さん» コメントありがとうございます！そして遅くなってしまいすみません💦元の水無月を気に入ってくださり嬉しい限りです！ポイントポイントで出演させようと考えておりますので、楽しみに待っていただけると幸いです🌷 (8月18日 16時) (
レス) id: f611735223 (このIDを非表示/違反報告)
南蛮漬けが好きな人(プロフ) - 元の水無月ちゃんは出てくるんでしょうか?とっても好きな性格の子だっだので出てくれると嬉しいです！ (2023年3月24日 20時) (レス) id: 9cc5dc1dec (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございます！あ〜すっかり時間経過と共に失念しておりました！💦お教えいただき誠に助かりました。新しい話のkidさんは別世界の話ということで…。新たにお話練りますのでまた読んでいただけますと幸いです☺ (2023年3月14日 11時) (レス) id: f611735223 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - いつも楽しく見させていただいてます！1の方のnjヌーンと不束者の所でkidさんとのお話があるのですが、2の方の晴れ間と呼び方でまた新たにkidさんとの話があり、内容に矛盾が生じてるように感じました。嫌に思いましたらすみません。更新とても楽しみにしています！ (2023年3月8日 23時) (レス) @page6 id: 54d91004a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラ | 作成日時：2023年3月7日 14時
