ꕤ ページ39
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…頭が酷く痛い。こんなに飲んだのは二十歳なりたての調子に乗ってしまった時以来だろうか。
のろのろとベッドから降り、部屋を見渡す。
…父の家だろうか。窓からは林が見え、少し先には不思議な赤いビルが建っていた。
その時目の前のドアがノックされ、「起きてる？」と声。
『はい、只今起きました』
返事をしながらドアを開けると、朝食を片手に持った父が笑顔で入ってきた。
「おはよう、私のA」
『…お早う御座います、父様』
アイリスがトーストを食べる様子を頬杖をつきながら眺める。
視線を少し気にしつつ飲み込み、おずおずと切り出す。
『あの、昨日は酔ってしまって本当にご迷惑をお掛けしました』
「ううん、あそこは料理も美味しかったねぇ。今度はデリバリーして貰おうか」
『そ、そうですね。ところで』
「忘れてた！急ごしらえではあったんだけど洋服を用意しててね。昨日の服だと嫌だろう？着替えると良い」
ぱっと部屋を出てからすぐ戻り、紙袋に入ったワンピースを見せる。
服と父の顔を交互に見て、困惑していると半ば強引にアイリスにワンピースを握らせる。
「じゃあ、また後で」
何か言われる前に部屋を出ようとする父に慌てて声を掛けた。
『ご、ごめんなさい！私のカバンはどこでしょうか…』
その問いに微かに目を曇らせたが直ぐに笑顔を作り、言う。
『ああ、すまなかった。別部屋にあったから…はい、どうぞ』
カバンを渡すとひらひらと手を振りつつ扉を閉める。
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春瀬(プロフ) - 枯れなければ花として生き続けられる。凄く素敵な表現でグッときました。素敵な表現・物語をありがとうございます！ (2022年7月3日 9時) (
レス) @page21 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 空翠さん» 空翠様:コメントまでくださり嬉しいです！楽しんでいただける様に頑張りますので、お待ちください☺️ (2022年4月5日 8時) (レス) @page2 id: dac873ab67 (このIDを非表示/違反報告)
空翠 - 最高ですね…ストーリーとっても素敵です！応援してます！ (2022年4月5日 7時) (レス) @page2 id: 18bb3d5b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2022年4月4日 15時
