ꕤ ページ37
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昨晩の連絡の後、とんとん拍子に今夜のディナーに誘われラグジュアリーなレストランに連れてこられた。
「シャンパンを開けようと思うけど、アルコール弱かったよね？」
『そうなんです…ご迷惑おかけしちゃいそうなので…』
「その心配は不要だよ、だって家族なんだからね」
『んんー…ではお言葉に甘えて一杯だけ』
「嬉しい！娘と酒を交わすのが夢だったんだ。叶えてくれてありがとう、愛してるよA」
『そんな、大袈裟な…！』
「大袈裟じゃないさ。…実は君がOKしてくれると思って既に注文してたんだよね」
いつの間にか用意されたシャンパングラスを手に取り、促すようにこちらに向ける。
「二人の再会を記念して、乾杯」
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何となくアルコール度数を確認したかったが直ぐにボトルは下げられてしまい、少し不安を残したまま飲み物に口を付ける。
父親はアルコールも入ったせいかより饒舌になり、いかにアイリスを大切に想っていたかを力説し始めた。
「…僕はねぇ、生まれた君を見た瞬間に一目惚れだったんだよ。僕の愛は全て君に捧げるってね」
『ふふっ、母様にも捧げてくださいな』
「母さん？ああ…そうだったね」
母親の名前を聞くと、笑った目は崩さずに僅かに口元がピクリと動く。
「それよりもさ！僕の知らないAの話を沢山聞かせておくれよ。どんな人生を歩んできたのか…Aの知らない部分を全て知りたい」
コンとテーブルにグラスを置き、若干熱で潤んだ瞳をアイリスに向ける。
『そうですね…幼少期は殆ど覚えていませんが普通に学生生活は送っていましたよ。母が体調を崩してからは私が花屋を継ぎました』
「なるほどねぇ…頑張ってきたんだねぇ…」
うんうんと大きく首を振り話を聞く父親のクレマチス。
『普通に花屋として過ごしていたんですが半年程前、常連の方がVTuberの事務所の偉い方でデビューの誘いをされたんです。その時は興味なかったのですが認知度が上がればもしかしたら父様に会えるかも、と』
「…そしてこうやって逢えたと」
『ええ、本当に会えるとは思ってませんでしたけど…』
「僕もだよ。これでも懸命に君を探していてね」
『…そうなのですか？』
連絡をしないのではなく出来なかった事実に驚き目を見開く。
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春瀬(プロフ) - 枯れなければ花として生き続けられる。凄く素敵な表現でグッときました。素敵な表現・物語をありがとうございます！ (2022年7月3日 9時) (
レス) @page21 id: eab317b5b8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 空翠さん» 空翠様:コメントまでくださり嬉しいです！楽しんでいただける様に頑張りますので、お待ちください☺️ (2022年4月5日 8時) (レス) @page2 id: dac873ab67 (このIDを非表示/違反報告)
空翠 - 最高ですね…ストーリーとっても素敵です！応援してます！ (2022年4月5日 7時) (レス) @page2 id: 18bb3d5b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2022年4月4日 15時
