依存症の彼女【HQ】

11 ページ12

私がバレーを始めたのは小1からだった。



きっかけは、テレビで見たバレーの試合。



そのときは父がいたので、家の経済力も今よりあった。



私は一人っ子だし、あまり自分の要望を言わない私が「バレーを習いたい」と言えば、すぐに地元の小学生チームに入れてくれた。




あまり運動が得意か、と言ったらそうでもなかった私は苦労したけど、少しずつボールを操れるようになって、たのしかったのだ



そして、小3になったとき、影山くんがチームに入ってきた。



バレーは幼い頃からの経験者らしく、新しくチームに入ってきたとは言っても、彼はとてもバレーが上手で、大好きで



たまたまペアを組まされた私は、いつも影山くんの練習に付き合っていた



「間宮さん！サーブ教えてください！」



チームへの加入が私より後と言えど、抜群にバレーが上手い影山くんにそう言われるのが嬉しかったのだ



だから私は影山くんにバレーを教えたし、私も影山くんから学ぶことがたくさんで、幸せな時間だった



だが、小5になったとき、母の不倫が原因により、両親は即離婚、私は母の実家がある東京へと引っ越すことになった。




祖父母の家のから電車で3駅の小さいアパートで母親と二人暮らし



母は不倫相手とは別れ、スナックで働いていた



元々、私の本当の父親はとっくの昔に別れた彼氏で私を産んですぐに別の男と結婚。



そして私が幼稚園のころに離婚し、そしてまた再婚したときの父親が私にバレーを習わせてくれた父親であり、母との結婚生活が1番長く続いた人だ。



バツ2で子持ち、ということもあるのか、結婚にはもう懲りたのか、母は結婚したいなどとは言わなかった



母はお金に関してだらしがなく、スナックで働いたお金のほとんどを酒やタバコ、男に使っていた



家賃とか、光熱費とか、そういったものが滞納し、しつこく大家さんに言われている母を何度見ただろうか



もちろん、東京に引っ越してバレーのクラブチームに入ることはできなかった。



東京に越してから少しすると、母は彼氏をよく連れ込むようになった



昼間から家に連れ込まれ、家にいられなかった私は、適当に河川敷を歩いていた



すると、そこでバレーをしている少年2人と出会うことになる





.

12→←10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す