いつだってそばにいて (ページ42)

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康二

いつも通り、養護学校の保健室に出勤して、朝の仕事を済ませよったとき、

ガラガラガラ、

入口の扉が開いたと思ったら、ピュンッ！ってものすごい速さで何かが突進してくる、

「わおっ！」

「あっこら紫耀！すみません、ほんと、」

入口にはこの学校の通学カバンを手に持った紫耀のパパさん。

改めて、自分の身体に引っ付いとる何かを見下ろせば、やけにかわいい上目遣いのクリンクリンの瞳と、視線が合う。

「紫耀、久しぶりやね」

「じーこ、じーこ、」

「そう、じーこやで。」

俺の名前を呼んでくれるこいつが、愛おしくて、思わずぎゅっと抱きしめる。

「もう紫耀、突進しちゃダメって、いっつも言ってるでしょ。」

「フハッ、大丈夫っすよ、全然、かわいいし。」

これが紫耀にとっての愛情表現なことは分かっとるから、何なら嬉しいで、俺。

「今日は紫耀、お熱ですか？微熱くらい？」

「あ、そうです、なんか上がりそうな気もしますけど、今んとこ微熱です、
5時くらいには、迎え来れると思います。」

そしたらパパッと紫耀パパから、通学カバンと、あとオムツの替えも受け取って。

「ほら紫耀、パパお仕事行くんやってよ？バイバ～イって。」

紫耀の手を持ち上げて、バイバイって振ると、「じゃ、お願いします。」ってパパも手を振りながら保健室を去ってった。

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