いつだってそばにいて (ページ40)

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だいすきなページ40

優太

朝、いつも通り起こした紫耀の顔がなんかいつもより赤い気がして。

「紫耀、お熱測ってみよ？」

って体温計をヒラヒラ見せてみると、やーーー！！って声を上げながら逃げちゃって。

「痛くないよ、紫耀。脇に挟むだーけ！ね？ほらおいで。」

しぶしぶ戻ってきた紫耀の脇に体温計を挟むと、また逃げ出そうとするから、

「こら！じっとして！動かないよ。」

肩を両手で抑えて、数十秒。

ピピピッとなった体温計をそっと抜き出せば、ディスプレイには37.6の数字。んーー、微妙......

紫耀は熱出ると多動酷くなるし、おまけにトイレに行かなくなっちゃう。
そんでもって微熱だと本人に自覚がないのが1番厄介で。

「ねえ紫耀、あなたお熱あるよ。今日学校休んでパパとお家いますか？教室？保健室？どこがいい？」

何も言わずに休ませればそれはそれで予定と違う！ってパニックになっちゃうし、こういうときは本人にどうしたいか聞くようになった。

「.....ジーコ？」

「うん？保健室がいい？」

「ジーコ会います、」

「わかったわかった保健室にしよう。な？」

ジーコこと向井先生は紫耀の通ってる学校の、養護教諭の先生。とりわけ向井先生のことが大好きな紫耀は、会えると分かると余計テンションを上がらせて、なんなら元気なときよりも騒がしい。

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