いつだってそばにいて (ページ29)

今日:27 hit、昨日:21 hit、合計:527,469 hit

4 ページ29

.

俺の体の中でもブンブン頭を振る紫耀はだいぶパニックになっちゃってる。

「だいじょぶかー？」

って体育館から様子を見て駆けつけに来てくれたらしい風磨がこっちに来るついでに体育館のドアも閉めてくれた。

風磨も、軽く紫耀の身体を抑えて。

「んーー、もう今日は教室帰ろうかな、完全に俺が悪いし、」

「いや、俺も全く気づかなかったわ、」

「、そういえば勝利は？大丈夫？」

「1人でボールタンタンしてるよ笑」

なんて、風磨と言葉を交わす間にも時折声を出して、身をよじらせるから、もう1回、きゅっと抱きしめる。

「んまあ、今日は帰った方がいいかもな、また次の体育んとき頑張ろ、な？紫耀。」

手を結んで教室に帰れば、強ばってた身体から一気に力が抜ける。

学校に入ったばっかりの頃は毎日のように入れなくて大泣きしてた教室が、こんなふうに安心できる場所になってるんだから、それだけで大成長、

だけど、卒業までには、体育館に入れるようになれたらいいなって、紫耀のおっきな課題。

まあ今日は俺が悪かったから。

「紫耀。ごめんね今日は。次の体育は来週の月曜日だから、また一緒に頑張ろうね？」

そう言うと、フイッと顔を背ける紫耀も愛らしいけど。笑

終