いつだってそばにいて (ページ27)

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「今日はねー、バスケするんだよ、楽しみだね？」

教室から、体育館までの道中に、さり気なく予定を伝えてみる。

パパさんが、家ではよくボール遊びとかしてるし走り回ってるって言ってたから身体を動かすこと自体は好きなはずなんだけどな、

ズンズン進む勝利たちの背中を追いかけて少し、体育館についた、

何事もないように、体育館に入ろうとするんだけど、

グイッ、

ああーやっぱ今日もダメか、

入口の前で、袖を思いっきり引っ張られる。

チラッと振り返る風磨に目線で行ってていいよって合図を送ると無言で頷いた風磨は、勝利と一緒に体育館に入っていった。

「紫耀、10秒だけ頑張ろう。」

そっと繋がれた腕を引っ張ってみると、「うーー！」って耳を塞いで座り込んじゃう。

高等部からこの学校に入学してきた紫耀が、体育館に入れた回数は実はまだ数えられるほどしかない。

体育は、中等部と高等部とで別れてやるとは言っても、身体的な障がいを抱える生徒も含めればその人数はそこそこの数になるわけで、極度に人見知りな紫耀からすればこの人数はかなり怖いんだろう。

「しょお～」

しゃがみこんで、未だに一生懸命両耳を塞ぐ紫耀の隣に、同じようにしゃがみこんで背中を摩る。

「大丈夫だいじょうぶ、先生が隣いるでしょ、」

今日は、無理そうかな～...

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