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「俺な、感動して…なんて優しい子なんやろって。お婆ちゃんや妊婦さんやなくて、おじさんやで？なかなかみんな譲らへんよ。でも顔色見て、譲ってあげたんやろ」
「うん…汗がひどくて辛そうやったから」
だんだんと記憶が蘇る。そんなことあったなあ。
「で、気になってよくよくお顔を見たら、まあびっくりするほど可愛らしくて。そこでズキューンなってん！こんな優しくて可愛い子、他におらん！ってな」
せやから、とマルはこちらを見た。
「可愛い女の子はうちの高校にもおるけど、可愛いくて、さらに優しくて、部活も頑張り屋さんな子は章ちゃんだけやで」
にこっ、と笑うマル。
「…あ、ありがと…」
「えへ」
「なんか、なんやろ恥ずかし…口説いて、るん？」
「うん。でも本音やで」
甘い、甘い。アイスクリームみたいに、マルは顔も声も言葉も甘い。
俺は甘いの、…嫌いやないけど。
「そろそろいこか」
さりげなく俺のぶんのゴミも捨てて、マルは再び俺をおんぶした。
不思議と、もう抵抗する気持ちはなくなっていた。
駅に到着し、マルの肩を借りながらホームまで歩く。
夏休みのお昼は電車がすいていて、2人で揺られながらゆっくり帰った。
「…章ちゃん、そろそろやで」
「ん…？あ、寝てもうた…」
「お疲れさん」
よいしょ、と俺のバッグを持ち、また肩を貸してくれる。
「降りなくて大丈夫やで。マルの駅、まだやろ？」
「心配やから改札まで送らせて」
過保護や。か弱い女の子ちゃうねんから。
…それほど、こいつが優しいってことやけど。
「明日からお盆休みやろ？しっかり足治してな」
「なんで俺の部活の予定把握してるんかわからんけど、ありがと」
次会うのは、週明けの月曜かな。マネージャーの手伝いならこの足でもできるし。
あれ、なんや俺。なんでマルに会う日がいつとか考えてるん？
「じゃ、またな。ちゃんと安静にするんやで！」
「わかったわかった、ありがとな」
背を向ける寸前、ちゅっと飛んできた投げキッスをくらった気がした。
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ななな(プロフ) - 突然すみません、、、。やすくんと年下組シリーズ大好きなので、次の更新を楽しみにしています！ (2018年1月6日 1時) (
レス) id: c139195854 (このIDを非表示/違反報告)
おはなし - ヤンマーの江戸時代設定のやつの続編はどこかにのせていらっしゃいましたか？質問失礼します、 (2017年12月15日 0時) (レス) id: 01c8da2026 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 更新待ってました！とっても嬉しいです。さらに大好きな学パロ、ヤンマーと2つも一気に読ませていただいて幸せでした！またいつか読めることを楽しみに待ってますね。 (2017年9月6日 18時) (レス) id: 55300828f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち苺。 | 作成日時：2017年9月5日 20時
