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スーパーから出て夜道を歩く。肌寒い今日、そろそろ部屋着でやってくるであろう彼が心配。



もう9時になるか。急がんと待たせてしまうな。



足を早めたとき、後ろからぼふ、と何かにぶつかられた。



「わ!?え、何、何、」


「っりょう!!」



ぎゅ、と腰に抱きついてきたのは、しょうちゃんやった。



「あれ!もう来てたん…


「助けて、りょう!お客様が、あの、っ、」


「え…!?」



夜道をよく見ると、上下ジャージの若い男がこちらへじりじりと近寄ってきていた。


「な、なんやねんおまえ!」

「やすくん、今日はそいつのとこ?浮気者、ずっと僕にだけ奉仕してよ」


「あ…いやぁっ…」




しょうちゃんは俺に隠れて震えている。俺は動揺したが、すぐにスマホを取り出し110を押した。



「近づくなや!警察呼ぶで」



俺はしょうちゃんをしっかりガードしながら、警察に通報した。


その瞬間、逃げ出す男。


「待てや!逃がすかっ…」


「りょう、危ないっ…!あ、あの人の家なら僕わかる、から、」


パニック状態のしょうちゃんに止められ冷静になる。せや、今は通報や。









一瞬の出来事はあっという間に展開し、男の家に警察が待ち伏せて、男は連行された。



事情聴取に向かう間、しょうちゃんはずっと俺の手を握っていた。







しょうちゃんを襲おうとした犯人は添い寝屋の客で頻繁にしょうちゃんを指名している男やった。


以前にも女をストーカーした前科があるらしい。今回もしょうちゃんに対して強い独占欲を抱き、他の男のところに行かせないようにするつもりだったと。



一通りの聴取が終わり、俺らが解放された頃には夜中になっていた。



「しょうちゃん…怖かったな…パトカー頼んで家まで行ってもらおか?」


「っ…りょうの」



しょうちゃんは大きく息を吸い、こちらを見た。



「りょうの家がええ…


添い寝、して」





小さな身体が、俺にきゅっと抱きついた。

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ななな(プロフ) - 突然すみません、、、。やすくんと年下組シリーズ大好きなので、次の更新を楽しみにしています! (2018年1月6日 1時) (レス) id: c139195854 (このIDを非表示/違反報告)
おはなし - ヤンマーの江戸時代設定のやつの続編はどこかにのせていらっしゃいましたか?質問失礼します、 (2017年12月15日 0時) (レス) id: 01c8da2026 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新待ってました!とっても嬉しいです。さらに大好きな学パロ、ヤンマーと2つも一気に読ませていただいて幸せでした!またいつか読めることを楽しみに待ってますね。 (2017年9月6日 18時) (レス) id: 55300828f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もち苺。 | 作成日時:2017年9月5日 20時

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