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知らないうちに朝を迎えていた。いつの間にか眠ってしまったらしく、おやすみを言えた記憶がない。


「あ、おはよぉございます」


声がしたのは、腕の中から。


「わ、ごめんっ」

「ええんですよ、ぐっすり眠れましたか?」


また抱きしめていた。今度はバレてしまった。恥ずかしくて目も合わせられないまま、眠れた、と答えた。



今日も朝ごはんを作った。しょうちゃんは相変わらずとても喜んでもぐもぐ食べる。



「しょうちゃんはさ…聞いてええのかな。学生なん?」


「専門学生なんですよ。アルバイトで学費稼いでて」


「…この仕事だけ?」

「午前中はファミレスやってます」


そうなんや。夜のお仕事だけやないねんな。



「デザイナーになりたくて。だから貧乏やけど学校に行きたくて」

「そのためにこの仕事始めたん?」

「そうなんです」



そこでフォークを置き、ごちそうさまと手を合わせた。




「では、ありがとうございました」

「…また、呼ぶかも」

「お待ちしております」


やっぱりその笑顔には、嘘はないように見えた。








また1週間が経とうとしていた。


前日に予約し、また金曜日の夜を共に過ごすことにした。会いたくて、待ち遠しかった。


なのに。




「あかん…」



金曜日の朝、嫌な予感がして体温計をさすと、37.6度の表示が。


最悪や。今日に限って。



なんとか仕事に行ったものの、残業なんかできずに帰宅。あと4時間ほどで、予約の時間が来てしまう。当日キャンセルの電話は受け付けてくれない。



体温はさらに上がっていた。仕方ない、来たらお金だけ渡して帰らせよう。



ピンポン。デリバリーです。どうぞ。慣れてきたやりとりすらぼーっとする。


「いつもありがと…」


扉を開けるとしょうちゃんはそう言いかけて、びっくりしたように目を丸くした。


「りょう、顔色…具合が…?」

「悪い、熱でた。これ今日のお金やから」


ああ、せっかく会えたのに門前払いせなあかんなんて。でも風邪うつすわけにいかないし。


「…果物とか買ってきますね」

「へ?…や、そうやなくて」

「りょうは寝ててください、急いで行ってきます!」


ちゃうから、それそういうお金やないから!


あまりに呆気に取られて、パタパタ走っていく彼を引き止めそびれてしまった。


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ななな(プロフ) - 突然すみません、、、。やすくんと年下組シリーズ大好きなので、次の更新を楽しみにしています! (2018年1月6日 1時) (レス) id: c139195854 (このIDを非表示/違反報告)
おはなし - ヤンマーの江戸時代設定のやつの続編はどこかにのせていらっしゃいましたか?質問失礼します、 (2017年12月15日 0時) (レス) id: 01c8da2026 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新待ってました!とっても嬉しいです。さらに大好きな学パロ、ヤンマーと2つも一気に読ませていただいて幸せでした!またいつか読めることを楽しみに待ってますね。 (2017年9月6日 18時) (レス) id: 55300828f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もち苺。 | 作成日時:2017年9月5日 20時

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