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朝起きると、胸が窮屈な感じがした。


汗ばむ、なんかあったかいもんがくっついてて…



あ。



「わ、」



そうやった。


俺、添い寝屋と添い寝しとったんや。



しかも俺から思い切り抱きしめてるし!やっば、先に起きてよかった。とにかく開放してやらな…



……。



「かわい…」



思わず呟いた。無防備な寝顔に、はだけた部屋着。俺のえりを控えめに掴む小さな手…。


こんなん天然でやるん!?他の客にもこうなんやろか、襲われてもおかしないで…


ドキドキしながら、(こいつは男やぞ)と自分に言い聞かせるけど、やっぱり可愛いくて(男やけど、それがなんや?)とか思ってしまいそうで。ああ、もう、とりあえず起こそう!



「しょう…ちゃん」


自分で決めたあだ名も朝になると恥ずかしく感じた。でも他に呼びようがない。


「…ん、ぅん」


寝起き悪い添い寝屋ってどうなん、可愛いからええか。


「あ…すいません…」


目を開けたしょうちゃんはむくりと起き上がり、俺にぺこりと頭を下げた。


「…おはよ」

「おはようございます」


不思議な感じ。会ったばかりの男におはようなんて。


「えっと…これからどうするん」

「いつもなら、ここで料金をいただいて帰りますねぇ」


そっか、後払い制やったか。


きゅるる、と音がした。彼の空腹の知らせやとすぐにわかった。


「朝ごはん食べていきや」

「えっでも、悪いです…いきなり押しかけて服まで借りて」

「雨ん中来させてしかも泣かせたし、むしろこっちが悪いて。座ってて」


なんとなくまだ帰したくなかった。



ホットケーキを焼く間に、しょうちゃんは制服のルームウェアに着替えていた。これで電車乗るんか?よう考えたらなかなかアブナイないろんな意味で。


「わあ、すごい!」

「こんくらいは普通やって」

「いただきます」


ぱく、と頬張り、おいしい、と笑顔になるしょうちゃんは今までのどの彼女より可愛くて、あかんほんまにどうしよう。



「ごちそうさまでした」


ぱん、と手を合わせて頭を下げたしょうちゃん。ああ、ついに帰るんやなぁ。



玄関に見送りに行ったのは、9時をすぎていた。



「じゃあ…ほんまにいろいろありがとうございました」

「俺も、添い寝、案外よかったわ」



案外、とごまかしたけど、正直この子ならもう一晩いけると思っている自分がいるのは秘密。


「また、機会がありましたらぜひ」


それが本物の笑顔だと信じて、手を振った。
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ななな(プロフ) - 突然すみません、、、。やすくんと年下組シリーズ大好きなので、次の更新を楽しみにしています! (2018年1月6日 1時) (レス) id: c139195854 (このIDを非表示/違反報告)
おはなし - ヤンマーの江戸時代設定のやつの続編はどこかにのせていらっしゃいましたか?質問失礼します、 (2017年12月15日 0時) (レス) id: 01c8da2026 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新待ってました!とっても嬉しいです。さらに大好きな学パロ、ヤンマーと2つも一気に読ませていただいて幸せでした!またいつか読めることを楽しみに待ってますね。 (2017年9月6日 18時) (レス) id: 55300828f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もち苺。 | 作成日時:2017年9月5日 20時

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