39 ページ39
大倉side
「…おーくらの、あほ」
「あほ…!?」
「せやったらなんで悩むん?おーくらが俺を可愛いって思ってくれるんとおんなじやんか。俺にとって、おーくらはかっこええの。他の誰がなんと言おうと、ずっとずっと」
おーくらが一番やねん。
胸に顔を埋めて言われた言葉に、もう。
完全にノックアウトやった。
「やぁすぅぅーー…」
渦巻いていた不安がどんどん消えていき、強い力で抱きしめると、ヤスも抱きしめ返してくる。
「おーくらのあほ、ほんまに…俺がどんだけ不安やったと思てるん…」
「ごめん、ごめんなさい、ほんまに!ずっと触れたくていちゃいちゃしたくて、でも近づいたら俺がおっさんなのを実感されそうでっ」
「これから、また一緒に寝てくれる…?」
「寝る!2人でぎゅーっとして寝ような、いちゃいちゃしような!もう我慢なんかせーへん、ヤス大好き!」
「もうっ、恥ずかしいわ…」
照れて頰を染めるヤス。可愛いが過ぎる。
今まで寂しい思いをさせてきた。それはわかってたのに、独りよがりの恐怖にはまり込んでいた。
それでもこんなに、好きでいてくれたヤスに。
「愛してる」
深くキスをして、ベッドに倒れ込んだ。
俺のベッドのがでかいけど、今日はここがいい。狭い空間でくっついて、あったまりながら眠りたい。
せや、こんなにちっこかったんやなあ。こんな体温やったなあ。相変わらず鍛えとるなあ。
ヤスの存在を噛み締めながら、精一杯のお詫びと愛を込めて抱きしめる。
アイドルという職業は、どうしても見た目の老いに苦しむもの。若い後輩たちの眩しさに、時にはくらくらしてしまう。
だけど、君だけは。君だけには、ずっと俺を見ていてほしい。
もうこんなことで泣かせはしないから。中身も大人になって、頼りがいある男を目指すから、
ずっとそばにいよう。
先に眠ってしまう可愛い子を見つめながら、俺も静かに目を閉じた。
end
160人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るーしー(プロフ) - ガムトポすごく萌えました😭最後の鈍感トッポが、可愛くて可愛くて可愛すぎます。。ピンチに駆けつけるガムもかっこよくて、最高でした😭素敵な小説をありがとうございます! (2023年3月23日 2時) (レス) @page10 id: f4098d03e8 (このIDを非表示/違反報告)
もち苺。(プロフ) - あかかめさん» ありがとうございます!私もヒロイン感あるしょうちゃんが好きです笑 この先もゆっくりではありますが頑張るのでよろしくお願いします!! (2017年9月5日 20時) (レス) id: e64daadfce (このIDを非表示/違反報告)
あかかめ - 今更ですが全シリーズ読ませて頂ました…!章ちゃん受け+受けが危ない感じになって助ける的なお話が大好きなので生き甲斐になってますwお忙しいでしょうが無理せず頑張って下さい!長文、乱文失礼しました。 (2017年8月8日 20時) (レス) id: dd37e16602 (このIDを非表示/違反報告)
もち苺。(プロフ) - とまころろさん» いつもありがとうございます!これからもなかなか書けない期間があると思いますが、たまーにでも覗きにきていただけたらと思います。これからもよろしくお願いします! (2017年7月13日 23時) (レス) id: 9309636f94 (このIDを非表示/違反報告)
もち苺。(プロフ) - 青菜はやとさん» いつもありがとうございます。切甘は難しいです!笑 でも可愛いヤスくんは全作品に欠かさず書いていきたいです笑 (2017年7月13日 23時) (レス) id: 9309636f94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もち苺。 | 作成日時:2017年3月23日 22時