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窓に目をやると、カーテンレールにぶら下がった折り紙の短冊。
ヤスの字で書かれていたのは、
『亮の恋人になれますように』
見た瞬間、顔が熱くなり、鼓動が速くなり、思考が一時停止した。
気まずい沈黙のあと、ヤスの布団の横に座って、顔を近づける。
「あれは…ほんまの願い？」
ヤスは赤くなり、目を合わせずに、小さく頷いた。
怪我をした足に負担がないように、ゆっくりゆっくり引き寄せ、愛しい人を胸の中に抱いた。
「亮…？」
「ヤス…しょうちゃん。」
濡れた髪を撫で、俺は一番大切なことを伝えた。
「ずうっと好きやった。俺の恋人に、なってください」
ドキドキ、2人の心音が聞こえてくる。心地よい緊張。
しょうちゃんは静かに俺の背中に腕を回して、強く抱きしめ返した。
「…っ、俺も、大好き…よろしく、お願いします…！！」
涙声さえも愛しくて、何年も自分の中にあったもどかしさが溶けていく。
これからは幼なじみにも親友にも見せない、恋人のしょうちゃんの顔を見せて。俺を魅了し続けて。
ずっと一緒にいたいっていう願いは、変わらない。
身体を離すと、可愛らしい顔から溢れた一滴の涙。慰めるように、顎を掴んで唇を重ね合わせた。
雨音が止んだ窓からは、うっすら光が差し込んでいた。
end
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました！小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです！これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (
レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます！ (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち苺。 | 作成日時：2016年7月5日 2時
