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ヤスside
あ、雨が降りそうや。
洗濯物、干してきてもうたな。
両親の帰りが遅いうちでは、俺がいつも家事を担当。姉が家を出てからほんまに大変や。
七夕が雨やと、織姫と彦星は会えへんのやっけ。願いごとも、叶わんのかな?
帰りのホームルーム、教室から外を眺めながら、昼に書いた短冊のことを思い返す。
ほんまのお願いはちゃうねんけどな。
亮の前で、書けるはずがない。
昔は簡単に言えた、お嫁さんになりたいなんてことも今や笑い話にすらされないだろう。
亮の願いごとだった、俺とずっと一緒にいたいっていうのは、今のところ叶ってるけど。まだそう思ってくれてるかさえ、俺にはわからない。
今日は俺の部活は休みで、亮のサッカー部は室内トレーニングがあるみたい。一緒に帰れない日はちょっと寂しいけど、また明日。とにかく早よ帰って洗濯物取り込まな。
そうやって、雨が降りだした道を小走りに駆けて行ったのがあかんかった。
ーーずべしゃぁ!
「いったぁい…!」
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました!小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです!これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます! (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もち苺。 | 作成日時:2016年7月5日 2時