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「チムニー、ええって、自分でやるから」
「捻挫やな、テープ巻くからじっとして」
「聞いてんの！？」
昨日まで突っかかってたヤツに介抱されるとは…。
でもこいつ、意外に優しいんやな、俺ぜったい生意気なヤツと思われてんのに。
足を手当てしてくれたチムニーは、突然背中を押してきた。
蹴られたときの痣が疼いて呻くと、「脱いで」と言われる。
暫く躊躇うと、ため息をつかれて力任せに服を剥ぎ取られた。首や胸につけられた噛み跡が露わになる。
チムニーは背中と腹の傷に薬を塗ってくれた。
「いたっ…」
「我慢な。ほかの傷は触らんから、自分で」
俺は噛み跡に薬を塗った。
その間に、チムニーが絆創膏を噛み跡の数だけ取り出して渡してきた。
これで隠せ、てことやと思う。クールなくせにいちいち優しくて戸惑う。
「しばらくは喧嘩やめや、足治せ」
「…これくらい耐えられるわ」
「無理してでてきたら抱き上げて連れ戻すから。今度は部下の前で姫抱きしたろか」
「っ！//おまえ、でかいからって！」
「俺は仔犬が心配やねん」
「だれが仔犬！？」
「お、ま、え。チビやし吠えるし可愛いし」
「かっ…」
こいつまで可愛いって。なんやそれ、そんなこと言うキャラちゃうやろ！
「可愛ないわ！」
「あ、その顔えーなー」
「ドSか！」
チムニーはでかい手で俺の髪をわしゃわしゃする。ぶんぶんと振りはらったけど、その顔は優しく笑っている。
いつも見せない表情に、無性に恥ずかしくなってクッションに顔を埋めると、チムニーは立ち上がった。
「隠せてない隠せてない。耳まで真っ赤やで」
「〜〜っ！」
耳元で囁くと、ははは、と笑いながら彼は部屋を出て行った。
なんだか凄く、負けた気がした。
end
続編希望あれば書きます！
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました！小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです！これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (
レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます！ (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち苺。 | 作成日時：2016年7月5日 2時
