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突然、汗で冷えた頬を大きな両手で包み込まれた。吸い込まれそうな瞳が見つめてくる。
そして低い声で呟かれた。
「…心配した」
俺の顔が、かっと熱くなった。
「…別に、チェリーのこと弱いと思ってるからとちゃうからな。怒るなや」
「チムニー」
プライドが崩れたか、といえばそらそうや。こんな姿で泣かされてんのをライバルに見られて。俺は何もできず、助けられたばかりで。
でも…
そんなちっぽけな意地なんかより、もっと大きな気持ちを、言葉にせなあかん時やと思う。
「あ、りがとう。来て…くれて」
目は見られないけど、確かに言った。くそ恥ずかしい！
チムニーの表情はわからないが、「…無事で良かった」とつぶやき、来ていたロングコートを脱いだ。
「羽織れ。そのカッコじゃ外出られんやろ」
「…おーきに」
やつら、俺の服は捨てたのか、見当たらなかった。チムニーの匂いがするコートを羽織ると少し寒さが和らいだ。
「帰ろ」
「っ！？ちょ、おい、降ろせや！」
ひょいと肩に担がれた。じたばたするけどチムニーはぎゅっと抱えて降ろさない。
「裸足やろ。えーから掴まれ」
「裸足でも歩けるわ！もう恥ずいって、降ろしてぇ」
「だめ、あったかいから。」
チムニーに抱っこされたままアジトのほうへ連れて行かれる。俺は諦めてチムニーの首に腕を回した。
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました！小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです！これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (
レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます！ (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち苺。 | 作成日時：2016年7月5日 2時
