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チムニーの息が耳にかかる。香水の匂いがする。デカイ身体にすっぽり収まった状態は悔しいけど暖かくて、背中が守られてるから安心感がある。
幸い、鼠組の奴らは俺らには気づかず駐車場を後にした。
「…よう鼠組に気づいたなおまえ」
「臭いには敏感やから」
「…ふーん、で、離せや」
「嫌や言うたら?」
「は?」
ぎゅっと力を込められて動揺する。
えっなんやこれ??
「嘘や。寒いからもうちょっと暖をとりたかっただけ」
パッと腕を離され立ち上がった。急に支えがなくなって倒れそうになる俺を引っ張り上げて立たせるチムニー。
「どのタイミングで冗談言うねん!おまえやっぱり変」
「毎晩挑んで飽きないおまえのが大概や」
ベシッと頭をはたかれムッと見上げて睨みつけるけど、ちらりと見下されるだけ。
くそ、この身長差もいらいらのもとや。さっきは…デカくてなんか安心したけど。
「鼠組に嗅ぎつけられてるなら、明日から筋トレの場所変えるわ。くんなよ」
「見つけ出したるわ」
俺らは睨み合いながら、アジトのほうへ帰っていった。
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました!小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです!これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます! (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もち苺。 | 作成日時:2016年7月5日 2時