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翌日も、俺はアイツに挑みに行く。
「チムニー!勝負や」
「おまえ凝りんなあ」
ため息をついて構えるチムニー。
場所はいつもの駐車場。極寒の季節やけどチムニーは毎晩ここに筋トレに来るから待ち伏せていた。
挑発もなく淡々と俺をかわしては「そろそろ諦めぇ」と宥めてくる。
今日も俺ばかり傷を作っては挑んでいったが、突然、チムニーの構えが解かれた。俺に全く集中してない。
「…なんや、構えろやチムニー」
「…ちょっと来い」
ばっと腕を掴まれ、車の影に引っ張りこまれた。
突然のことに混乱しているうちに、後ろから抱きしめられて2人でしゃがみこむ形に。
「な、なにすんねん!離せあほ!」
「ちょ黙って」
手で口を塞がれ、それでも暴れると服に手を入れられ背筋をさすられた。
力が抜けてしまい、ぎゅっとチムニーの腕と足に閉じ込められてしまう。
「ん、んー!」
「だから、静かに!敵や」
声を出すのをやめると、コツコツと靴の音が聞こえてきた。
「…ほんまにこのへんにあるんか、ニョッキたちのアジトは」
「デカイのとチビがここでやりあってるのを見たんすよ。」
鼠組や。最近俺らにちょっかいかけてくるここらの新勢力。
しかもこの足音だとかなりの人数が来ている。これはバレたらさすがにキツイ数やで…。
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倉餅(プロフ) - とまころろさん» 初コメントありがとうございました!小説を誰かに見てもらうのは初めてだったので、とても嬉しいです!これからも更新がんばります。 (2016年7月8日 22時) (レス) id: f9b71d4474 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - とても素敵です。更新楽しみにしてます! (2016年7月8日 20時) (レス) id: edaf8fd36c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もち苺。 | 作成日時:2016年7月5日 2時