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私から背を向けてすぐに走り出した北斗。まだだ。泣くな、まだ、泣いちゃダメだって。自分に言い聞かせて我慢する。
「……も、やだ」
誕生日に誘われて、何を期待したんだ。北斗は律儀に1年前の約束を守っただけ、私なんて。そこまで考えて、溢れだそうとする涙を袖口で拭う。
もう泣いてもいいんだ、そう思ったら止まらない。次から次へと出てくる水分を今日の為に買ったシャツが吸収してく。こんなことのために買ったんじゃないのに
プレゼントもプラネタリウムも楽しみで仕方かった。行って欲しくなんてなかった。いい子ぶって、傷ついたみたいな顔して泣いてる私はなんて滑稽なんだろ
「A、」
後ろから声が聞こえた。さっき走って帰った北斗の声だ。なんで戻ってきたの、振り向ける顔面をしてないんだよ、いまのわたし。
「…北斗？いやなんか、鼻水とまんなくてさ、花粉症かなー」
「泣いてるよね？ごめん、振り返ったらお前…」
なんでそんな優しいこと言うの。こんな奴のこと気にしないで見向きもしないで。振り返ってなんてほしくなかったよ、
「泣いてるわけないじゃん、」
「…こっちみてよ。」
「いや、鼻かんだから。赤いから。」
「いいから。」
肩を掴まれて無理やり北斗の方を向かされた。まだ、大丈夫。誤魔化せる。「…昨日漫画見て泣いて、思い出して」
「……俺には言えないこと？」
「好きなやつの事も、たまにすげー悲しい顔してんのも気づいてたよ。…俺には言えないことなんだって理解はした」
「…ならほっといてよ。北斗には関係ないじゃん」
「理解はしたけど、納得はしてない。」
上手く笑えてる、誤魔化せてるなんて私の願望だった。そんなの北斗にはお見通しで、見ないふりをしていてくれたんだ
「そんなふうに泣いてんのに、誤魔化された振りはできないって。頼むから少しは信頼してよ」
友達、でしょうよ。俺ら
あぁ、また私はこの言葉に喜ぶことが出来ない。関係性を言葉にすることはきっと彼にとって特別だ。それなのに、私は喜べない
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Nappy(プロフ) - 素敵な作品ですね！ (2021年11月21日 21時) (
レス) id: 6b7a5f4d24 (このIDを非表示/違反報告)
キミ(プロフ) - いけない時間から1を読み始めたら深夜を過ぎて一気読みです！仕事かうまくできるか不安でしたが、感情を揺さぶられて、涙するお話が読めたので、心は満足です！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月18日 1時) (レス) id: d4e3c92b39 (このIDを非表示/違反報告)
やん - 沢山更新嬉しいです！！！！！！日々の楽しみです^ ^ (2021年11月8日 0時) (レス) @page25 id: a4d97af994 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - このお話の京本くん好き過ぎます。どのお話も大好きです。更新頑張ってください⚐ﾞ (2021年11月7日 21時) (レス) @page20 id: 2b37390e07 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - だめだ。あまりにも好きすぎる。 (2021年11月7日 19時) (レス) @page20 id: 5f27ff9118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2021年11月4日 20時
