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「……ねえ、北斗。それ、去年の誕生日のこと言ってる？」
「そうだよ、悪いかよ！自分で祝えって言ってるみたいで言いたくなかったんだよ…」
去年、2人で行った自然科学館。誕生日のお友達の星座だよーって読み上げられる名前に爆笑した思い出。絶対来年は北斗の名前を呼んでもらお！なんて盛り上がった気がする
「覚えてたの？…絶対忘れてると思ってた」
「あいにく友達は多くないから。…んで、祝ってくれんの？」
「祝いたい！」なんて思わず大きな声が出てしまった。桜庭ちゃんとは一緒に過ごさないの、とか私でいいの、とかマイナスなことよりも思い出を覚えていたことが嬉しくて。
「声でかいって。…じゃあ、よろしくお願いします」
「はい。…ちゃんと元気よくお返事してよね」
「やめてくれよ…プレッシャーなのよ、それ」
お互いにやにやする柔らかい空間。ピザが届いて、北斗にスマホを向けたらおどけた顔した。…とってんのピザなんだけどね。見切れて手しか写ってない写真を見せたら「おい(笑)」って笑われた。…久しぶりの二人の時間は楽しくて仕方ないから困る。
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私のチョイスは重たいものばかりだった。だから2人ともお腹いっぱいになって、最後は押し付け合うようにピザを食べた。
「……ピザでそう、ほくと」
「俺もだから。やめて。」
お店をでて、「送るよ」「大丈夫」の押し問答。嬉しいけど、そういう女の子じゃないよ。わたし。
「いいの、俺が心配だから。それにほら、」
久しぶりに話せて嬉しいからさ、なんて言われたらもう何にも言えない。照れ隠しに俯いて「…ありがとう」って呟いた。ふにゃ、って笑って「こちらこそ」って。本当に北斗が好きだ、叶わなくても。のぞみなくても。苦しくてもそれでいい。
「ねー、ほくとー」
「なにー」
「私さ、高校の時北斗に声掛けてよかったな」
「なにそれ(笑)…結構しつこかったけどね」
はつみみ！なにそれ！うざかった？と矢継ぎ早に北斗に詰め寄ると、「必死すぎ！」って笑われた。いや、だって。しつこいっていい意味で言わなく無い？
「うわー。ごめんね、うざかったね」
「………逆だよ。」
「ぎゃく？」
「すごい助けられたよ。Aのその、しつこさに(笑)」
結局しつこいんじゃん！って北斗の顔みたら嬉しそうに笑ってる。悪い意味ではないらしい。…今すごく幸せだな、昔に戻ったみたいだ
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らっとる - 初めてコメントします！まめこさんの作品が大好きでどれも何度も読み返しています♪中でも今回の無題とーーっても好きです！1日に何回も更新されてないかな?と覗きにきては読み返してます☺︎更新楽しみにしてます！応援してます♪ (2021年11月4日 18時) (
レス) id: cbd38ba105 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - 初めてコメントします！凄く面白いです！ニヤニヤしてしまいましたー＾＾今後の展開が気になりすぎるっ！！！更新楽しみにしております！作者様のペースで頑張って下さい！応援しております (2021年10月1日 0時) (レス) @page15 id: 8a3780e77b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2021年8月22日 14時
