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「…なんで笑ってるの?田中くん」





「えー?Aちゃんたくさん転ぶんだろうなって」





田中くんは私の転ぶ姿を想像して笑っているらしい。なかなか悪趣味だ






「はい。肘と膝につけてー、あ。手首も」








転ぶ前提で準備をされ、私は完全防備になっていた。甲斐甲斐しく装着をしてくれる田中くん、優しいのか怖いのかよくわからない…






「どうする?Aちゃん、手、繋いであげよっか?」






田中くんはにやけながら手を差し出す。なんだか悔しい。あんなに馬鹿にされて、素直に手を出すことは流石にできない。






「…大丈夫だもん」





差し伸べられる手を無視して壁に捕まりながら、広場みたいなとこに頑張って進んでみる






「Aー?大丈夫なの?」




「A、運動神経擦り切れてるんだから気をつけろよ」




心配されるほど、意地になって足を踏み出した。その途端に滑って転んでしまった





「うわ…」




あ、絶対痛いって思ったのに。





「Aちゃん!大丈夫?」





背中の温もりと、優しい声に驚いた。ルイスくんとはさっきバイバイしたばかりなのに。







「おー、ジェスないすー!A、大丈夫か?」





森本くんまでいる…。しかもすっごくニヤニヤしてる。ルイスくんは私の手を握って体を支えてくれた。ちか、くて。緊張する





「えー、なんであんたらいんの」




「俺らも合コンに参加したくて、きちゃった」




「うっわ。きも」





みっちゃんと森本くんの絡みを聞きながら、ルイスくんの大きい手を意識してどんどん汗が出てくる。…気持ち悪いって思われちゃう。やだ





「ルイスくん、もう大丈夫…だよ」





「…できないことは断らなきゃだよ。Aちゃん。」




「…うん。ごめんなさい…ルイスくん、あ、靴ふつーの靴だよ」




「あー…Aちゃんがローラスケート履いてるの見て焦ってきたからね」





だってAちゃん…そこまで言って気まずそうに笑う。いいのに。運動神経悪いんだからって。ハッキリいってくれて。





「少しだけ、運動苦手じゃない?」




「……ルイスくんの優しさが痛いかも」






えー!逆に?と笑われて私もつられて笑った。変わらず握られた手は大きくて暖かかった。







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まめこ(プロフ) - ゆーしいさん» いつもコメントありがとうございます(^^)!ぜひお時間ある時にお願い致しますー! (2021年8月23日 19時) (レス) id: 08ec96d6c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーしい(プロフ) - ドキドキしながら読んでます!きゅんきゅんします!また読みにきます〜! (2021年8月23日 10時) (レス) id: 3150e2c301 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まめこ | 作成日時:2021年7月26日 19時

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