田中くんの彼女になる方法

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「明日は？明日」




「あ、明日？急すぎない？」




「だめなわけ…？」



友達になったばかりの松村くんは圧が強い。あ、違う北斗か。ご飯やらお酒飲み行こうやら、映画に行こうやら…








「ほくとー、友達に飢えすぎじゃない？そんなに友達できてうれしい…？私涙出る…」






「いや、別にいるし。友達…」








おい、しょんぼりすんな…みてて辛いわ…友達に立候補してきた北斗はだいぶ棘がなくなった。軽口を叩いても怒らない！








「あ、なら目黒くんたちとご飯行く約束してるからさ！一緒にいかない？」






「…目黒？って誰」






「経営のモテ男って言われてる可哀想なイケメン。ださいよね…」





「で、あと誰くんの？」







言っとくけど、俺人見知るからね？と堂々という。え？誇れないよ？






「あと慎太郎と田中くんとみっちゃん！」




「慎太郎と樹くるならいく…」




「目黒くんもみっちゃんも話しやすいよー。大丈夫大丈夫」






北斗はじーっと私を見て伏し目がちにこう言った






「…あんま樹の話しないでね。むかつくから」






む、むかつくから…？なにそのライバル宣言…ほ、ほくともまさか…？








「ほ、北斗って…田中くんすき？」



「良い奴だし、嫌う理由ないでしょ」




「…え？ライバル…？なの？」




「ちょっとまって。お前なにいってんの？」




北斗が私に刺々しいのはそういうこと…？まってまって。勝ち目ないよ。これ。こいつも無駄にイケメンだもん…





「ねえ、まって…A？お前頭おかしいの？」



「おかしくないよ…」



「ちがうって。ねえ。俺樹のこと好きだけど、そういうんじゃないからね？」




「え、じゃあ田中くんとらない？私からとらない？」






私のじゃないけどさ！言質とっとかないとさ。








「…樹はAのじゃないでしょ。そういう言い方むかつくからやめてって。」




「ねえー！やっぱりじゃん…」




「わかった。とらない。樹は、いらない」






もういいよ、と呆れて田中くんをくれた！やったね！






「樹は、だからね？」






やけに真剣な顔だ。いやほんと無駄にかっこいいな。ほくとも。











「…？慎太郎は譲るよ？」





「俺もいらねーよ！」









ならなにがほしいんだよ…わがまま言うなよ…









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