6 ページ6
･
「おはよー、A」
「おはよ！ねえ聞いて！朝から幸せが逃げた話！」
「なにそれ(笑)」
朝のごたごたを話したら「あんたが悪い」って一言。
「普通に挨拶すればいいだけじゃん」
「………むかつくんだもん」
「Aも喧嘩売るようなことしてるからお互い様でしょ。今度あったら普通に挨拶してみな。」
「……考えとく」
考えとく、なんて言ったけど私の中で答えはもう出てる。顔を見るとモヤモヤするんだよ、あんなに仲良くしてたのに、なんで。って気持ちと、私のどこを嫌いになったんだろって気持ちでモヤモヤ。だからあいつの顔はみたくない。
「そーいえば、田中とどう？」
「どうもこうも…いい人だね、としか」
「また遊ぼって言ってたよー。」
「………それ森本もくる？」
んー？って含み笑いする友達に「絶対行かない」って返事をして、机に突っ伏した。
･
･
「……………今帰り？」
「みればわかるでしょ」
まただ。マンションのエレベーター前で後ろから声をかけられた。刺々しいやつ、可愛くない、それはわかってるけどこいつに可愛こぶる必要なんてないし。
無言でエレベーターに乗り込んでボタンを押そうとしたらもう押されてた。3階。…そりゃ小さい頃毎日のように家を行き来してたんだから覚えてるよね。
「……ありがと」
「なにが」
「ボタン、押してくれて」
変にカタコトになる自分の言葉が恥ずかしい。森本の方はみれない。あいつは4階で私は3階。秒数にしたら僅かなのに、その短い時間ですら緊張する。早くついてよ、って思いながら光る数字をみつめる。ついた瞬間にほぼダッシュでエレベーターを降りた。
「………じゃあな」
後ろから聞こえた声を無視したわけじゃない。驚いて反応できなかった。振り向いたら罰の悪そうな顔のあいつと閉まるエレベーター。どういう風の吹き回しなんだろう。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1551人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たろたろ - もう殿堂入りのお話です！大好きすぎる、、 (2023年3月11日 9時) (
レス) @page24 id: 2b642d3f07 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - KaNaaaaさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！きゅんが提供できたなら私もうれしいです…( ¨̮ )♡ (2022年3月11日 19時) (レス) id: d8cb6056f0 (このIDを非表示/違反報告)
KaNaaaa(プロフ) - 何回読んでも毎回キュンキュンします！ (2022年3月8日 0時) (レス) @page24 id: 0ab49d4c18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まめこ
| 作成日時：2022年1月30日 11時
