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「……もう家帰ってたのに、ごめんね」
「べつに。俺がしてほしかっただけだし。」
「………ありがと」
「樹と仲良いのな。」
「いい人、だよね。ドーナツに、ケーキもご馳走してくれたよ」
「餌付けじゃん。子どもみてー。」
「……うるさい」
変わらないよな、Aは。って笑う森本。変わってない、はずないじゃん。あんたのこと変に意識して意地張って。もう小さい頃みたいに素直に名前で呼ぶことも出来ないんだからさ。
街灯の無い道、少しの無言。
「けっこうさ、へこんでるんたけど」
「なにが？」
「森本、とか。あんた、とかさ。言われる度に不思議な気持ちになるんだけど。…俺はずっとAって呼んでんのに。」
「………なんでへこむの、呼び名なんてべつに」
どうでもいいでしょ、って。我ながら本当に可愛くない。意識的に変えた呼び名は
「……なんでかわかんねーの？」
立ち止まった森本、手を引かれて私も一緒に歩みを止める。暗がりの中、やっぱり眉間に皺を寄せて険しい顔してる。私と話す時、いつもその顔。私だってそれを見る度にへこんでんだよ、
「私だって、…険しい顔される度にへこんでるし」
「は？」
「私と話す時だけじゃん、眉間に皺寄せて。睨むみたいに。」
「……え、違う！まじで違う！考え事っていうか、悩んでんの。[FN:名前]と話す時…嫌いとか嫌とかそういうのじゃないし！」
「……なんで悩むの、考え事って何」
もうつらつら言葉を繋いで、焦る森本に疑問をぶつける。悩む、とか考える、とかマイナスな言葉が出てきたから余計にへこむ。私の手を掴んだまま、空いた片方の手で前髪をぐしゃぐしゃと触る。
「……これ以上、嫌われないようにしたいから」
「………誰に」
「Aにだって。…なんて言ったらいいかいつもすげー悩んでんの。嫌われてんのわかってたし、話しかけると嫌な顔されんのもわかってたからさ」
「まって。あんたが」
「あんたじゃない、」
「森本が」
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たろたろ - もう殿堂入りのお話です！大好きすぎる、、 (2023年3月11日 9時) (
レス) @page24 id: 2b642d3f07 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - KaNaaaaさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！きゅんが提供できたなら私もうれしいです…( ¨̮ )♡ (2022年3月11日 19時) (レス) id: d8cb6056f0 (このIDを非表示/違反報告)
KaNaaaa(プロフ) - 何回読んでも毎回キュンキュンします！ (2022年3月8日 0時) (レス) @page24 id: 0ab49d4c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2022年1月30日 11時
