3 ページ21
･
「帰る時、電話してやってよ」
「……こわ。だれ？」
「たぶんAちゃんが連絡先欲しいやつ。暗い道1人で帰らせんのは心配らしいよ、」
また店来たら渡しといて、って頼まれたの。名前を言われなくても誰かわかった。……この前いらないなんてやな事言ったのに。心配してくれたんだ、森本は。
「………ありがとう」
「どーいたしまして(笑)」
「え、森本くん？ならすぐ連絡しなよ！」
「いやいや、まだ明るいし！大丈夫！」
「ダメだってば！スマホ、かして」
無理やりメモ紙とスマホを奪い取られ、もう通話を始めてる。もはや強盗。怖すぎる2人組。
「あ、もしもーし森本くん？田中くんのバイト先いるの！」
「はやく迎えきてね♡しんたろー♡」
私のスマホなのに、「Aもかわる？」って。必死に首振ってるのにまたもや無理やりスマホを渡される。
『……A？』
「あ、うん。……いいからね。迎えとか、そういうのいらないよ」
『いや、もうでたから。……ちゃんと待ってて』
「………ごめんね、ありがとう」
顔をみなければ、こんなに落ち着いて話せるのに。お礼だって、ごめんねだって普通に言えるのにな。一言二言、それだけの言葉なのに気持ちが舞い上がって。前みたいに戻れるかもしれない、…なんて単純すぎるよね。
「Aちゃーん、迎えきた！」
2杯目の紅茶を飲み終えた時、田中くんが嬉しそうに声をかけてきた。その後ろでラフな格好をした森本が立っていて、私と目が合うとふ、って笑った。急に迎え来て、なんて断るのが当然だし。なんなら怒ってもいいところなのに。
友達は田中に送ってもらうからばいばい、なんて店内から出ようとしないからもう店の外から森本と2人きり。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1551人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たろたろ - もう殿堂入りのお話です！大好きすぎる、、 (2023年3月11日 9時) (
レス) @page24 id: 2b642d3f07 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - KaNaaaaさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！きゅんが提供できたなら私もうれしいです…( ¨̮ )♡ (2022年3月11日 19時) (レス) id: d8cb6056f0 (このIDを非表示/違反報告)
KaNaaaa(プロフ) - 何回読んでも毎回キュンキュンします！ (2022年3月8日 0時) (レス) @page24 id: 0ab49d4c18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まめこ
| 作成日時：2022年1月30日 11時
