砂の塔〜知りすぎた隣人〜【高野和樹】

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和樹さいど。









朝、Aちゃんとランニングするためにジャージに着替えて家を出た




ロビーに行くとAちゃんはもういて




「おはよう」って声をかけるとかけると


ビックっとして「おはよう」って返ってきた







そこからは、会話なんてなく二人並んでいつものコースを走った





マンションに戻った時



Aちゃんが、謝りたいって言ったからうちに連れて行った



行のエレベータの中でふと、Aちゃんの方を見たら下を向いて少し震えていた



だから、思わず手を握ってしまった


Aちゃん、ビックリしてたけど次第に震えも収まってきて家の前で手を放し母さんを呼んだ








その後、そらを自分の部屋に連れていき幼稚園に行く準備をやっていた



そら「A、お姉ちゃんどうしてきたの？」


和樹「ママに話があるんだって」


そら「Aおねえちゃんと、お話したい」


和樹「もう少し待ってて」


そら「やだ!!」



そう言ってそらが俺の部屋から出た


慌ててそらを追いかけたら母さんと握手しながら泣いていたAちゃん





亜紀「あ、そら行くよ!」


慌ただしく玄関に走っていった母さん



家を出る前に




亜紀「じゃあ、行ってきま−す!!あ、お兄ちゃんAちゃんのことよろしくね!!」





胸の奥でドキッとした





でも、何とも言えない気持ちになって




俺の名前を呼んで振り向こうとするAちゃんを後ろから抱きしめた。

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