SJSS (ページ5)

今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:17,103 hit

lovely ページ5

「シウォナ」

ん？

と振り返ったときの口が好き

いたずら考えてるときのニヤッと上がった口の端も

笑うときに大きく開けた口も

メンバーの唇を奪うときの尖った口も

ご機嫌斜めで不貞腐れて突き出した下唇も

深夜に水の音がして起きた

音を辿れば、バスルームの電気がついている

シウォナ、帰ってきたんだ

ここのところ世界各地での仕事が多くて、彼のスケジュールと帰国の日を把握していなかった

まだ覚めきっていない頭でぼんやりバスルームを眺めていると、腰にタオルを巻いているだけの彼が出てきた

「あ、ただいま起こしちゃった？」

確かにシャワーの音で起きたんだけど、ううんと頭を振った

「僕もすぐに行くから寝ていてよ」

濡れている髪の毛をタオルドライをしている体があっちを向いてしまった

こっちを向いた鍛えられた背中が何だか憎い

用意していた下着を身に付けようと片足を上げているところに背中から抱きついてやった

「う、わっ！」

案の定おっとっとってなって彼は壁に激突

自分でもよくわからないがざまーみろと心の中で思った

彼のお腹に回した腕は放さないまま、背中に頭をくっつけてグリグリ擦る

「ん？どうしたの？寂しかった？」

聞かれて気がつく

ああ、私寂しかったんだ

動かなくなった頭を肯定と取ったシウォナは回していた腕を上手にほどいて、今度は腕の中に収めて前から抱いてくれた

「A 」

お風呂で暖まった体が心地いい

頭の上から聞こえる声が耳触りいい

私の名前がすごくいいものに聞こえる

「寂しかったお帰りなさい」

シウォナの胸に向かって発した素直な気持ちはくぐもって出て、彼に届いたか分からないから合わせてぎゅーって抱き締めた

「ただいま」

彼もぎゅーって抱き返してくれて、ちゃんと届いていたみたい

もう大丈夫寂しくないよ

「風邪引いちゃう早く服着て」

彼を放して、さっき飛び付いたときに落としたパンツを拾って渡すと

「いらない」

ってポイッてして

「A 寂しかった」

もう一度抱き締められて、抱き上げられて

彼の顔を見れば嬉しそうににーっと上がる口角

大好き-끝-