▽エピローグ ページ38
『もうお前らとつるむのやめるわ』
なんだかんだ、気がつくと一緒にいる悪友の面々に、俺はそういって宣戦布告した。
「……なんだよ。いきなり」
『お前らといるの嫌になった。口を開けば悪口ばっかでつまんねえよ、お前ら』
「……お前、最近あいつとばっか一緒にいるよな。グルッペンとかいう。……デキてんの？」
思春期にありがちな、ベタな揶揄だ。これは、そうやって煽ることでしか優位性を保てないと思っている、弱いやつらの戯言でしかない。そんな片手落ちの揶揄で、優位性などはじめから維持できないのだ。そもそも。
なんだか笑えてきて、知らずのうちに口の端が持ち上がっていた。
「な……、なんだよ」
『──楽しいから、一緒にいたいからいる。お前らと一緒にいても、楽しくなんかないんだよ』
「な……」
小学生の理屈だ。だが、真理でもある。人とつき合う上で、一番大事で、唯一の大切なこと。
『いい加減人の悪口ばっかいうのやめろよな！ つまんねーから！』
「んだと、お前だって止めなかっただろ！」
『そうだ！ でも俺はもうやめる。そういうことはしないし、お前らともつるまない』
二の句を告げないクラスメイトに背中を向けて、俺はグルッペンの前の席に座りこむ。相変わらずあるじが不在のようなので、かまうまい。
「いいのか」
『ああ、せいせいしたぜ』
「そうか」
グルッペンはそうとだけいって、かばんから本を取り出した。──「月に吠える」だ。萩原朔太郎の、一番有名な詩集。俺が、一番好きな本。
「あのー……」
ふいに声をかけられて、俺は驚いて椅子をがたがたと揺らしてしまう。その音に驚いたらしい、俺に声をかけてきた男子生徒が、一瞬びくりとからだをふるわせた。
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暁 - こんにちは！好みドストライクの小説に死にました笑笑 よろしければ、番外編など書いていただけると、今後の楽しみになります← (2019年6月26日 17時) (
レス) id: 49acb176a2 (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - カロさん» リクエストありがとうございます！無事書けましたのでお知らせいたします。夢主気に入っていただけたみたいでうれしいです；！書いててすごく楽しいのでありがたいリクエストでした！読んでくださってありがとうございました！ (2019年6月22日 8時) (レス) id: 5ef018c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カロ(プロフ) - すみません！リクエストで夢主くんとグルさんのイチャイチャが見たいです！お願いします！ (2019年6月21日 18時) (レス) id: d6860b933c (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - bhさん» わーいありがとうございます；；ほんと私の好きなもの無造作につめこんだだけの作品にそういっていただけでうれしいです！完結したのでお楽しみいただければいいな…と思います！ありがとうございます！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: cfc1eef8b5 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 大好きです…ド性癖です…応援しております… (2019年6月19日 15時) (レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エス | 作成日時：2019年6月18日 0時
