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日本人離れしたあの色彩は、確かにうつくしい。俺だって、今でもみとれることがあるくらいだ。クラスではあの容姿のせいで、いろんなやつの気を惹いている。あいつのことが気に入らない俺の仲間たちだって、あいつのうつくしさを意識していないはずはない。あいつがうつくしいゆえに、遠慮があるから、正面きって文句をいうことができないのだ。
『お前は……、あいつのおばあさんのことを知ってるのか』
俺がそう問うと、大先生はまたひそやかに笑って、たばこを取り出した。庭に面しているとはいえ、人の家の室内だ。だが大先生は気負った様子もなく、ごく自然に口にくわえたたばこに火を点けた。灰が落ちるのではないかと心配したところで、俺にできることはない。その無作法を、ただ黙ってみていることしか。
「父の後妻」
『……は？』
「あいつのおばあちゃんのことや。俺の父の後妻やった。俺は先妻の子やから、血はつながってない。あいつの祖父が、“俺のお母さん”を連れて行った」
『…………』
「あの人にはずいぶんよくしてもらった。短いあいだやったけど、気のいい人やった。やさしくて、でも頭がよくて……、大好きやった」
『……お前』
「父の仕事の都合で、日本に来ることになってな。大学は日本のにした。その頃あいつの母……“ねえさん”は中学生やったかな。日本に来てすぐ、さがし出して接触した。……ねえさんは全然あの人に似てないんや。知ってるか？」
『いや……』
「日本人の父の血ばかりを継いだみたいでな。髪はまじりけのない黒、もちろん目もや。でもうつくしい。みたことはあるか？ ねえさん」
『……そんな機会なかった』
「そ」
大先生はそこまでひといきにしゃべって、たばこの煙をふかした。こっちに直撃はしなかったものの、特有の鋭いにおいが鼻をつく。
ろくなあいづちもつけない俺を、だが大先生はみじんも気にしたようすなくつづける。
「赤い目なんて存在しないって、お前知ってるか？」
『……は？』
大先生が、ためすように俺をみる。存在しないといったって……、現に、グルッペンは赤い目をしているし、彼の祖母だってそうだったといったばかりではないか。存在しないわけはないのだ。“今ここにいるんだから”。
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暁 - こんにちは！好みドストライクの小説に死にました笑笑 よろしければ、番外編など書いていただけると、今後の楽しみになります← (2019年6月26日 17時) (
レス) id: 49acb176a2 (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - カロさん» リクエストありがとうございます！無事書けましたのでお知らせいたします。夢主気に入っていただけたみたいでうれしいです；！書いててすごく楽しいのでありがたいリクエストでした！読んでくださってありがとうございました！ (2019年6月22日 8時) (レス) id: 5ef018c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カロ(プロフ) - すみません！リクエストで夢主くんとグルさんのイチャイチャが見たいです！お願いします！ (2019年6月21日 18時) (レス) id: d6860b933c (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - bhさん» わーいありがとうございます；；ほんと私の好きなもの無造作につめこんだだけの作品にそういっていただけでうれしいです！完結したのでお楽しみいただければいいな…と思います！ありがとうございます！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: cfc1eef8b5 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 大好きです…ド性癖です…応援しております… (2019年6月19日 15時) (レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エス | 作成日時：2019年6月18日 0時
