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あれから二時間ほどが経った。コネシマが案外おしゃべりで、たゆみなく世間話を繰り出してくれなければ退屈で死にかけているところだった。茶会というのはどれだけ時間がかかるもんなのだ、と思いながら何杯目かもわからない煎茶をすすっていると、ふいに台所に人影があらわれた。
トントンだ。
「……」
「お、来たな」
「……コネシマか。なんでそいつがいる？」
『……グルッペンに呼ばれたからだ』
「茶会にか？」
トントンはそういって、さも意外だといいたげな顔で俺をみた。不快だ。
「お前、おらんかったやないか。茶席に」
『お前はいたのか？ あそこに』
「俺は客として呼ばれた。お前、招かれたのに断って、家の中におったんか？」
『……悪いかよ』
「悪いというか……」
トントンは複雑そうに腕組みをして、俺をにらみつけた。そうなると俺もにらみかえすしかない。しばらくふたりでにらみ合っていたが(コネシマは口出ししてこなかった)、最終的にトントンが折れた。困ったように眉根を寄せて、はあ、と大きなため息をつく。
『……なんだよ』
「お前、グルさんが好きなんか？」
『……っ！？』
──それはあまりにも唐突な問いだった。なんの前触れもない、突然の本題。俺は言葉をうしない、両目を驚きにみひらいた顔でトントンをみる。トントンは再び顔をしかめて、俺をにらんでいた。
『好き……、というか、それは……その』
「なんや。グルさんに誘われてこんな辺鄙なとこまで来ておきながら、結局巨乳美人のほうがええんか」
『それは！』
「違うってか？ じゃあ何故茶会に出なかった」
『それは……、俺は、俺にはそんなのちゃんとできねえと思って……』
「そんなのはグルさんだってわかってるはずや。あの人がどんな思いでお前を茶会に誘ったか、考えたか？」
『……』
そんなことには考えが至らなかった。俺にはわからない。及びもつかない。こんな立派な家柄で、迎えや護衛があるのが当たり前で、茶道や華道に通じる、高尚な人間のことなんか。俺にはわからないと思って、だから俺は放り投げた。難しいことを考えるのは苦手なんだ。……グルッペンはそんな俺をみて、うつむいていた。
グルッペンが、自ら人に声をかけることなどほとんどない。まして、家に誘うなんて、みたこともなければきいたこともない。俺は相当うざったくあいつにまとわりついている自覚があるが、グルッペンはそれを嫌がったためしがないし、俺のことを否定したこともない。
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暁 - こんにちは！好みドストライクの小説に死にました笑笑 よろしければ、番外編など書いていただけると、今後の楽しみになります← (2019年6月26日 17時) (
レス) id: 49acb176a2 (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - カロさん» リクエストありがとうございます！無事書けましたのでお知らせいたします。夢主気に入っていただけたみたいでうれしいです；！書いててすごく楽しいのでありがたいリクエストでした！読んでくださってありがとうございました！ (2019年6月22日 8時) (レス) id: 5ef018c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カロ(プロフ) - すみません！リクエストで夢主くんとグルさんのイチャイチャが見たいです！お願いします！ (2019年6月21日 18時) (レス) id: d6860b933c (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - bhさん» わーいありがとうございます；；ほんと私の好きなもの無造作につめこんだだけの作品にそういっていただけでうれしいです！完結したのでお楽しみいただければいいな…と思います！ありがとうございます！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: cfc1eef8b5 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 大好きです…ド性癖です…応援しております… (2019年6月19日 15時) (レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エス | 作成日時：2019年6月18日 0時
