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グルッペンはそういって、俺をみた。真紅の瞳は、なにを思っているのだろう。俺にはよくわからない。茶会の亭主をつとめるほどの腕前とくれば、屋敷中に活けられていた花だって、おそらく由緒正しいものなのだろうと察しがつく。外に頼んだのか、あるいはそれも自分でやったのか、そこまではわからないが、グルッペンは花の世話にも慣れているといっていた。つまり、「ここはそういう家」だってことだ。
『断る』
「……何故？」
『俺は茶のことなんてなにも知らない。招かれたところで、ちゃんとつとめ上げられる気がしない』
「そんなに気負わなくていい。なんなら俺が今から教えてやる」
『なんでだよ』
「……は？」
『お前がそうまでする必要はないだろ。俺が勝手についてきて、勝手にまとわりついてるだけだ。お前んち、すごいじゃねーか。家もでかくて、茶道なんか習ってて、花だってあれ全部本物で、たぶんあれもちゃんとした生け花なんだろ。無造作に置かれてるわけじゃないことくらいはわかる。俺はそういうお前が気になってしょうがない。……でもお前は？』
「……A」
『お前が俺を、場違いな茶会に招いてまでかまう意味がわからない。……なんか……、違うだろ。俺は、お前とは』
「A！」
グルッペンが、きいたこともない鋭い声で俺の名を叫ぶ。俺は驚いて、自然とうつむけていた顔をさっと上げてグルッペンをみた。その細面を蒼白にして、俺をみつめている。俺は自分が失言をしたことに気づいた。だが、それが誤りだったとは思わない。
『……お前、仕事があるんだろ。頭冷やしてくる』
「おいッ、A！」
『あいつが送ってくれるんだろ』
俺がそういってコネシマを指すと、コネシマは腕を組んだまま横柄にうなずいた。それをみて、グルッペンはうつむく。
「A」
『……なんだよ』
「……茶会が終わったら、菓子を出す。それまで待っていてくれ」
『…………』
「それまで帰るな」、ということだ。
俺はうなずくかわりに手をふって、コネシマをともない庵を離れた。
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暁 - こんにちは！好みドストライクの小説に死にました笑笑 よろしければ、番外編など書いていただけると、今後の楽しみになります← (2019年6月26日 17時) (
レス) id: 49acb176a2 (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - カロさん» リクエストありがとうございます！無事書けましたのでお知らせいたします。夢主気に入っていただけたみたいでうれしいです；！書いててすごく楽しいのでありがたいリクエストでした！読んでくださってありがとうございました！ (2019年6月22日 8時) (レス) id: 5ef018c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カロ(プロフ) - すみません！リクエストで夢主くんとグルさんのイチャイチャが見たいです！お願いします！ (2019年6月21日 18時) (レス) id: d6860b933c (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - bhさん» わーいありがとうございます；；ほんと私の好きなもの無造作につめこんだだけの作品にそういっていただけでうれしいです！完結したのでお楽しみいただければいいな…と思います！ありがとうございます！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: cfc1eef8b5 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 大好きです…ド性癖です…応援しております… (2019年6月19日 15時) (レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エス | 作成日時：2019年6月18日 0時
