Fate/Three days of Life (ページ2)

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運命の日ページ2

1人は辛い。1人は寂しい。

他の同機体(みんな)は、どうなんだろ？こんな気持ち(設定)を持っているのだろうか？

床に裸で転がり、まるで牢獄の様な石造りの部屋に閉じ込められて。思うことは無いのだろうか？

光のささない鉄格子付きの小窓を見ながら、色々考えたけど。まぁ、人間で言うところの諦めか…どうせ朝には召喚の贄にされる身。

でも、叶うなら。
太陽を見てみたい。どうか、この機能が無くなってしまう前に。

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「召喚の準備は？」

「万端です」

「これだけ人形どもを積めば強力なサーヴァントが来るでしょう」

ボトリ、またボトリと人形が積まれていく。自分もまたその同機達の間に埋もれて、生命の停止……魔力の枯渇。それを待つ。

「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公＿」

何故こんな理不尽を受け入れなければならないのだろうか？

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。
　繰り返すつどに五度。
　ただ、満たされる刻を破却する＿」

自分が人ではないから？生きる意味も価値も無いと？生み出しておきながら。

「＿＿告げる。
　汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
　聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

そんなの……

「汝三大の言霊を纏う七天、
　抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ＿！」

そんな運命"ボク"は決して認めない＿！

＿
＿＿
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「サーヴァント、ランサー。召喚に応じ参上した。お前が、オレのマスターか」

「あ」

"太陽"がそこにいた。冷えた暗い石造りの地下で、唯一彼だけが眩しく輝いているような。

気づけば、機能を停止した同機達の中から手を引かれ抜け出していた。

周りの動揺が気にならない程に、歓喜している自分がいた。
しかし、そんな喜びは周りからの罵詈雑言に消えていく。
フードを被った男の1人がこちらへ雑な足取りで来た。

「貴様！ただの魔力貯蔵機の分際で！」

拳が降り下ろされる。ボクは見ている、ただ見ている。

当たる寸前。拳は太陽に止められた。

「何やらお前たちには想定外の事態が起きているようだが、それはオレには関係がない。

よって、オレはマスターに危害を加えるお前たちを倒さねばならない……が、無益な争いは意味を成さない。

見る限りマスターもそれを望んではいないだろう、この場は見逃させてもらおう。」

動揺の声は広まる。罵詈雑言が暗い地下室に響く。同機達の残骸を見ながら。
ボクはゆっくり目を閉じた。