転生し魔王は黒き本丸へ

第弐拾陸話 [] 愛憎 ページ29

『来るぞ！』

オレの掛け声と同時に黒い影が抉じ開けた空間から飛び出てくる。異形、それはもう

人ではなかった

『お前はもう少し利口だと思ってたんだがな』

_ほざケ！このようなフイうちニユだんスるとオモったか！_

よう言うわ、動揺しまくってたクセに

『はん！ちゃんと大声出せるじゃないか。そう来なくっちゃな！』

「落ち着いて！作戦はまだ実行中だよ！」

『わーってら！』

そう言いオレは出口へ走る、後から行光、へし切、光忠も続く。

「主、作戦とは？」

へし切が説明を求めるように横へやって来たが、この状況じゃ説明なんてしてる余裕は残念だがありゃしねぇ。

『裏口の加州たちと合流してから話す、もう準備は大体終わってるだろうしな』

「わかりました」

この状況を察してか黙ったへし切は、素直にオレに着いてくる。へし切のこう言う忠けn((ゲフンゲフン！忠誠的な所はやっぱ好きだわ。

「しかし、あんなのが本丸の中核にいたなんて！アレは…」

『アレは本来の光秀の魂から別れた怨念、永らく現世に留まったせいで穢を呼んだんだ』

感知をされない様に異界まで創るとは。
お、裏口近くまで来た！

「主！準備終わってるよ！こっち！」

『分かった！行光！加州の所へ行け！へし切と光忠は結界外へ退避！』

「け、結界！？何のことd((「OK！主！」離せ燭台切！貴様！！」

『頼んだ、ほら行光』

「主…」

『信じてくれるな？』

「！…勿論！！」

「不動！こっち！」

よし、行光は加州と結界の起動元に行った、コレなら。

_マテ！マて！マテぇエえエ！！！！_

よし！オレしか見えてないのか素直に結界内にヤツも入った！

『誰が待つかよ！大倶利伽羅！』

「任せろ」

ヒュッ、と縛りの杭をヤツに打ち込む。そのスキにオレは五芒星の敷かれた円に入る。

集中せよ、霊力の流れを感じろ、その全てを術に込め、言葉を紡げ。

『汝、我が真名の元に封印せし。

門は閉じ、道は絶たれ、光を失う。

地獄の底から鬼を、黄泉の国より神を、鎮まらぬならば中つ国へ。

実り豊かなその地にて、その怒りを忘れよ。

元いる場所へ、還るが良い！』

結界が光る。だがヤツには安寧は無いだろう。堕ちた者の末路など、最期は…。

_あ、ぁ…！あ"あ"あああ！ノぶなガ様！信長様ぁぁあ！_

劈(つんざ)く悲鳴が聞こえる。少し間を開けて、穢の気配が消えた…

？…ア、レ…目の前、…真っ暗だ…

でも、これで…終わっ…た？よ、な

ドサッ

「主！？」


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