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帰宅すると、竜胆の靴があって。本当にまだ居たのかと思いながら部屋の奥へと進んでいく。

「ただいま。」

「おかえり。」

ソファに転がって、スマホを弄る彼。女の人と連絡でも取っているのかな、なんてまた余計な事を考えてしまう。

竜胆は私の顔をじっと見つめてくるから、思わず首を傾げてしまう。

「……何?」

「メイク濃いなって思っただけ。」

「仕事が仕事なんだから仕方がないでしょ。」

私の仕事は、BAだ。デパートで働いており、これでも他の社員と比べるとメイクが薄いから上司にも先輩にももっと濃くしろと言われてしまうくらいだ。いつもが薄すぎるだけ。

仕事用のメイクは割とコロコロと変わりがちになってしまう。コスメを販売するにあたって、コスメの良さを引き出さなくてはならない。

その為に、限定色を身に纏う事が多かったりする。それはコスメ販売員だけじゃなくてアパレルも一緒だ。

店員が売っている服を購入して、その服を着て宣伝兼ねて、仕事しているなんてよくある話。

今日のは、限定色のラベンダーパレットのアイシャドウを使っている。パッケージも花の形をしていて可愛いし、人気も高い。

それに、このラベンダーパレットを手に取った理由は、彼の髪色を連想させてしまったから。

……結局、私は彼に染まりきっている。そんなんじゃダメだと分かっていながらも。

「腹減った。」

「ちょっと待ってて。」

休みの日に沢山、作り置きして冷凍庫に放り込んであるものをレンジで温めていく。

でも、流石に汁物は冷凍じゃなくて作り立てが食べたくて、それぞれチンして温めている間にコンソメスープを作る。

コンソメスープは野菜を切って適当に煮るだけでいいから楽だ。

温めたおかずと出来たスープを机に並べると、先程までソファで転がっていた彼が椅子に座る。

「美味そ。」

ご飯を食べる時だけは、私に笑顔を向けてくれるしいつも「美味い」と言って褒めてくれる。

それだけで私は嬉しくなってしまうから本当に単純でバカなんだと思う。

彼の態度や言葉にいちいち一喜一憂して疲れてしまうけれど、それでもやっぱり私は彼の事が好きで。

「ご飯食べたら帰るの?」

「は?帰って欲しいの?」

「誰もそんな事言ってない。」

どうして、いちいち突っかかってくるような言い方するのよ。ただ、聞いただけなのに。

「今日も泊まる。」

「部屋着、あのクローゼットの中に入ってるから。」

彼の私物も、当然のように家にある。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷竜胆 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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うさ - めちゃくちゃ好きすぎます… (3月31日 19時) (レス) @page50 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - めちゃめちゃいいお話しでした!(蘭ちゃん流石。。。男前すぎん?惚れるわ) (1月1日 11時) (レス) @page50 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
可月(プロフ) - 竜胆最高 (12月27日 7時) (レス) @page50 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - サバさん» ありがとうございます🥹💖 (2022年4月4日 7時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
サバ(プロフ) - さきなさん» これからも応援してます🥰 (2022年4月4日 3時) (レス) id: b9a6851691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年3月21日 1時

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