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43 竜胆side ページ44

兄貴とは仕事でも完全に別行動をしてからはや1週間が経つ。

そんな時に、兄貴から連絡が来た。スマホに目をやると、メッセージが1件。

『今日の夜、Aに告白してくるわ。』の一言。わざわざ俺にそれを言うって事は邪魔されても文句は言わないってことでいいのだろうか。

そんな事、実の弟だとはいえ、仮にも俺と兄貴は恋敵。恋敵に言ったら邪魔しに来る事くらい、賢い兄貴なら分かるはずだ。

……でも、教えてくれたって事は、邪魔しに行ってもいいって事だよな?

なら、俺はAの事、兄貴に奪われないように邪魔しに行く。卑怯だと言われてもいい。兄貴には、絶対に譲らねえ。

もし、Aが兄貴の気持ちを受け入れて、兄貴と付き合うことを選んだのなら、潔く俺は諦める。

前に兄貴が言っていた、「好きな女の幸せ」を願ってやる。

でも、俺の気持ちを伝える前に兄貴の手を取らないで欲しい。どうせ振られるなら、Aにちゃんと好きだって言ってからがいい。

……意地でも仕事を早く終わらせてAの家に行く。と決めてからはもう早かった。

自分の予想よりも早く仕事を終わらせて、Aの所へと向かう。Aを好きになった時のことを思い出しながら、タクシーに乗っていた俺。

まだ何も知らない小娘で、からかうのが面白かった。最初はそれだけだった。真面目なクセに変なトコ間抜けで、ぼーっとしてて。しっかりしてるかと思えば、割と天然で。意外と泣き虫で、打たれ弱い。怒ると、気が済むまで説教垂れてきて面倒くさい。

でも、笑った顔が超可愛い。どんな美人よりも、テレビに出ている女優よりも。誰よりも、可愛く映って見える。そんな風に思えてしまうのは、Aの事が好きだからなのだと、気づいた。

Aが泣いている時は泣き止むまで、傍に居た。くだらねえ事でよく喧嘩して、訳分からねえ理屈を並べあっていた。

楽しい時は、2人で顔を見合わせて大笑いして馬鹿みたいなことしてた。感情共有をしていく度に、Aの事をどんどん好きになって……もう12年も時を経ていた。

反社の世界に入ったばかりの俺は仕事が上手くいかず、イライラしてて、それを見て怯えるAにもイラついていた。

それに加えAに振り向いて欲しくて、わざと女遊びしている振りをした。

今思えば、やっている事が最低だったし、ガキみたいだった。ごめんな、A。こんな俺がAの事、好きになっちまって。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷竜胆 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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うさ - めちゃくちゃ好きすぎます… (3月31日 19時) (レス) @page50 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - めちゃめちゃいいお話しでした!(蘭ちゃん流石。。。男前すぎん?惚れるわ) (1月1日 11時) (レス) @page50 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
可月(プロフ) - 竜胆最高 (12月27日 7時) (レス) @page50 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - サバさん» ありがとうございます🥹💖 (2022年4月4日 7時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
サバ(プロフ) - さきなさん» これからも応援してます🥰 (2022年4月4日 3時) (レス) id: b9a6851691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年3月21日 1時

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