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26 蘭side ページ27

「タバコの煙吹きかけるのやめて。」

ムスッとして軽く咎めてくるAが可愛らしい。

「ごめん、もうしないよ。」

「蘭くん、今まで私といる時我慢してたの?」

「ん〜そうだな。Aがタバコ好きじゃないっていうのも知ってたし。」

昨日の夜の事もあって、むしゃくしゃしてたのもあるけど。何よりも2人がいつまでもうじうじ拗らせ合ってるのがクソうざいからイライラしてる。

イライラするとタバコを吸いたくなってしまうから、つい我慢ができなかった。

勿論、それもある。

竜胆がAにタバコの煙を吹きかけるのは、好意から。

だけど、俺がAにタバコの煙を吹きかけるのはある意味、悪意からだ。

Aが嫌いな訳じゃない。むしろ、Aの事は好きだ。それはどんな感情か、と問われたら今は伏せておきたいけれど。

俺が少し引っ掻き回した所でこの2人のペースが変わらないなら、もっとぐちゃぐちゃにしてやりたい。ひっちゃかめっちゃかにして、2人を惑わせたい。

……嫌がらせじゃねえよ?勿論、俺の歪んだ愛から出てくる衝動なだけで。

その歪んだ愛情表現で2人の関係が壊れるなら、それはその程度の事だ。

「蘭くんは、何しに家に来たの?」

まだ空は明るい。真昼間だ。竜胆が居なさそうな時間を狙って、仕事の合間を縫ってここへ来た。

「昨日、嫌なことあったからAに癒されに来た。」

「ふふ、何それ。」

綺麗な花が開いたような笑顔が、俺は好きなんだ。だから、時折……その花を無情に踏み潰してしまいたくなる衝動に駆られる。

性格が悪いのだろうけど、好きな子を虐めたくなるそれだと思って欲しい。

ただ、人より少し加虐心が強いだけで。

「その笑顔、本当に可愛くて癒されるわ。」

それも嘘じゃない。……本当に、心が浄化されるみたいになる。

Aが仕事休みの日を狙って、竜胆には内緒で会ってるなんて、竜胆が知ったら怒るだろうな。

……でも、Aが竜胆の恋人じゃない限りは俺がAとどうしようとどうなろうと竜胆には関係ないし咎められる筋合いも無い。。

だから……。

「え、蘭くん!?」

Aの手を取って、手の甲にキスしたって、竜胆には怒る権利なんて無い。

「A、ホンットに可愛い。……抱きしめていい?」

立ち上がってAの目の前に行くと、Aは躊躇っていた。きっとどうしていいのか分からないのだろう。

それでも構わずに俺はAを抱きしめた。Aの事が好きだから。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷竜胆 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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うさ - めちゃくちゃ好きすぎます… (3月31日 19時) (レス) @page50 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - めちゃめちゃいいお話しでした!(蘭ちゃん流石。。。男前すぎん?惚れるわ) (1月1日 11時) (レス) @page50 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
可月(プロフ) - 竜胆最高 (12月27日 7時) (レス) @page50 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - サバさん» ありがとうございます🥹💖 (2022年4月4日 7時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
サバ(プロフ) - さきなさん» これからも応援してます🥰 (2022年4月4日 3時) (レス) id: b9a6851691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年3月21日 1時

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