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ドライヤーを一旦置いて、ヘアオイルを持ってくると、竜胆は不思議そうな顔をしていた。

「髪、傷んでるからオイル付けさせて。」

ブリーチを何度して、この髪色にしたのだろうか。触らなければ分からなかったけれど、かなりギシギシと傷んでいる。

しかも、所々髪色が疎らになっている。……面倒くさがってカラーシャンプーちゃんと使ってなかったんだろうなぁってすぐに分かった。

毛先に馴染ませるようにオイルをつけていき、髪ドライヤーの熱を遠くからあてて乾かしていく。

乾いた頃には、先程より幾分もマシになったように見える。既に傷んだ髪はツヤツヤ髪に元通りになる事はないけれど。

「……ありがと。」

「どういたしまして。」

乾かし終わって、私はドライヤーを片付けて。その間に竜胆は私の事をじっと見つめて。

「……え、何?」

「なんか、さっきより機嫌良くね?」

どうやら、私のポーカーフェイスはかなり脆かったらしい。

平然を装っていたつもりが全然装えていなかったようだ。でも、仕方がない。

好きな人にプレゼントして貰えるんだ、っていう事実が嬉しいのだから。

隠しきれていなかったけど、別に「好き」な気持ち以外隠す必要なんてない気もして。

「だって竜胆が。」

「俺が?」

「香水、買ってくれるって言ったから。」

一瞬、間が空いてすぐに吹き出した竜胆。

「お前、超現金。」

「そんな事ないし!」

……嬉しいのは、竜胆だからだよ。他の人からじゃなくて、大好きな貴方だから、特別なの。

そんなの、竜胆は分からないんだろうな。

他の人から貰っても、勿論嬉しい。でも、竜胆から貰うから、もっと嬉しいし、幸せなの。

「ま、楽しみにしてろ〜。その香水、来週の金曜日発売だろ?その日に買ってくるわ。」

「ありがとう!」

「ホンット現金なヤツ。」

以前のような凍りついてしまいそうなくらい、冷たい空気が最近はなくて、何処と無く心地良さがあった。

この前の合コンの一件から、竜胆が物凄く優しくなった。ある意味、私にとって良かったのかもしれない。

でも、相変わらず、香水の匂いはべっとりと付き纏わせて私の家に来る。

私のこの想いに気づいてて、諦めろって言われているみたいになって、勝手に悲しくなっている。

……でも、気づいていたら、わざわざ私の合鍵を持っていかないだろう、とも思っている。

ねえ、竜胆。竜胆は私の事どう思ってるの?なんて、聞けたらいいのにね。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷竜胆 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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うさ - めちゃくちゃ好きすぎます… (3月31日 19時) (レス) @page50 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - めちゃめちゃいいお話しでした!(蘭ちゃん流石。。。男前すぎん?惚れるわ) (1月1日 11時) (レス) @page50 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
可月(プロフ) - 竜胆最高 (12月27日 7時) (レス) @page50 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - サバさん» ありがとうございます🥹💖 (2022年4月4日 7時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
サバ(プロフ) - さきなさん» これからも応援してます🥰 (2022年4月4日 3時) (レス) id: b9a6851691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年3月21日 1時

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