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昨晩はお楽しみ中だったところを呼び出されてしまったからなのか、終始不機嫌な彼。

しかも、呼び出しくらったのは割と深夜帯なのではないかと思い、申し訳ない気持ちになる。

「……ごめん、迷惑かけて。」

ピリピリとした空気と彼の悪態ついたような雰囲気にも耐えられなくて、ポツリと言葉を零した。

「別に。つーか、兄貴だから良いものの他の男だったらどうなってたかくらい、分かってんだろ?」

竜胆に説教されるのは、納得がいかない。自分だって、散々美人な子達を抱いて夜を明かしているくせに。

私がどうなろうと関係ないじゃない。

苛立ちを隠さない竜胆が、タバコを口にくわえてライターの火を付けた。すぅっと吸い込んだと思ったら、私の顔にぶわぁっと煙たくて苦い匂いが飛び交ってくる。

しかも、今日はいつもよりも吹きかけてくる回数も多い。やはりこれは嫌がらせだと思う。私だからって何をしても許されるって思っていそうだ。

「んん……、タバコの煙吹きかけてくるの辞めてってば。」

噎せそうになる前に、咳払いをして呼吸を整える。すると、更に不機嫌そうな表情になり、氷のように冷たく私を見降ろしていた。

「Aは男を知らねえんだから、後先考えろ。」

……何、その言い方。こんな時ばかり歳上ぶって説教垂れてきて。私の恋人でも何でも無いくせに。

私が咎めた時は「俺は大人だからいいの」なんていつも言ってたくせに。

私だって、もう年齢的には十分な大人だ。男を知らない?教えてくれなかったのは誰だと思ってんの。

竜胆の事、好きじゃなかったらきっと今頃は別の誰かと恋をして愛し合っていたはずだ。

……私を、好きにさせたくせに。無自覚に傷つける彼に腹を立てているけれど、それを責める理由はない。

私が勝手に好きになっただけだと言われたらそれまでだから。

「相手が蘭くんだったから飲みすぎただけだよ。」

何とか言い逃れたいのとこれ以上何かを言われるのはつらくて、本音を織り交ぜてどうにかこの話を終わらせようと言葉を繋げた。

「兄貴の事、好きだから酒の力借りたって訳?」

どうしたらそんな解釈になるのか理解ができない。竜胆の考えてる事が、私には分からない。

「兄貴にそんな事しても無駄だから辞めとけ。少なくともAの事なんて眼中に無いと思うし。」

「そんなの分かってるけど。」

「兄貴が好きならもっと色気がねえと。」

捨て台詞を吐いた後、嘲笑ってまたタバコの煙を吹きかけてくる。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷竜胆 , 梵天   
作品ジャンル:アニメ
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うさ - めちゃくちゃ好きすぎます… (3月31日 19時) (レス) @page50 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ - めちゃめちゃいいお話しでした!(蘭ちゃん流石。。。男前すぎん?惚れるわ) (1月1日 11時) (レス) @page50 id: 612ac16389 (このIDを非表示/違反報告)
可月(プロフ) - 竜胆最高 (12月27日 7時) (レス) @page50 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - サバさん» ありがとうございます🥹💖 (2022年4月4日 7時) (レス) id: 1d6ef99bbb (このIDを非表示/違反報告)
サバ(プロフ) - さきなさん» これからも応援してます🥰 (2022年4月4日 3時) (レス) id: b9a6851691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきな。 | 作成日時:2022年3月21日 1時

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