密室16 ページ16
・
Aさんと頭を悩ませている時…
ピンポーン…
エレベーターの音出し
続けて足音が響いてきた…
A「青砥さん… ですかね…？」
ドアに向かうと…
コツッ… コツッ…
美樹「…」
段ボールを持った美樹さんがやってきて…
A「美樹さん？」
2人で美樹さんに近づくと…
美樹「これ… 何かの役に立ちますか…？」
段ボールを差し出され…
僕が受け取ってAさんが開けると…
A「これって…」
美樹「窓とドアに貼ってあったテープです…
私が剥がすって言って
捨てたふりして隠しておいたんです…
何かの… 証拠になると思って…」
榎本「…」
A「…ありがとう」
早速 2日後の月曜日に会田さんに連絡をして
芹沢さんと青砥さんも呼び、
Aさんも休みだからとついてきて
美樹さんの協力を得て
大樹君の部屋で検証をすることに
美樹さんから預かった
テープをセロテープで貼り付け…
ドアと窓を見比べてみると…
榎本「よく見てください、あっちこっちに、
細かいシワが出来ているのがわかりますか？
あっちの窓の目張りには、
こういったシワはありません、
きっとロールからテーブルを
引き出しながら貼ったからでしょう」
A「じゃぁドアの目張りはどうしたんですか？」
榎本「半分はみ出すように貼っておいて、
後は自然に張り付いたんだと思います」
青砥「自然に？」
芹沢「そんなわけないだろう？
どうやったらテープが勝手に引っ付くんだよ」
榎本「静電気を使ったんですよ」
芹沢「静電気？」
榎本「このテープを見て思いついたんですが、
静電気というのは、
異なる物質を擦り合わせる事で発生します」
僕はドアに貼ってあった一部のテープを剝がし、
新しくテープを張り付け…
榎本「このように、シャツの袖で一部を擦れば…
やがて全体が帯電するはずだから、
時間はかかりますが、
最終的にテープはすべて貼り付くと思われます」
ドアを閉めて、
テープが張り付くのを見せた…
青砥「へぇ〜」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nanami | 作成日時：2021年6月21日 23時
