8話 ページ9
廉Side
パチッパチッパチッ…
安藤「ブラボー！ さすが廉、パーフェクトなアレンジだ！ ハハハ！」
沢木「では水沢麗子さんに届けてきます」
安藤「あぁ、頼む！」
そう言ってアレンジし終えたCDを持って沢木が出て行き、
社長室には俺と社長の2人になった
安藤「しかし、この曲にはいろんな因縁があるみたいだな〜」
因縁？
安藤「水沢麗子はこの『Miss You』を作った
作曲家の男と付き合ってたらしい」
は？
安藤「昔から彼女は恋多き女って有名だったけど、
この曲にこだわったのはそういう裏があったんだよな〜 ハハハ！ どう思う？」
廉「まったく興味ないね」
俺はそう言って社長室を出て、リハーサル室へ戻った…
『全て終わったら、あなたにも話すわ…
私にとってどれほど… 大切な人だたのか…』
廉「その男のせいで… 俺は…」
『お母さん！ どうして行っちゃうの？！ 僕の事が嫌いなの？！』
クッソ…
ガチャッ
廉「っ！」
A「廉さん？ どうかしましたか？」
廉「A…」
A「…お昼持ってきたので、食べてください」
なんか… 暗くないか？
廉「なんかあったのか？」
A「…廉さんに飛行機の時間教えたの、柊さんにバレました」
廉「…そのことじゃないだろ？」
A「はい… 私… 何か廉さんの事好きだと思われてるみたいで…」
廉「は？」
A「それで… 柊さんに…
『失恋した同士… 頑張ろう…』って言われたんです…」
あいつ…
A「それで… 辛くなったので逃げてきちゃいました！」
廉「お前…」
A「でもいいんです！ タレントの幸せを想うのが、
マネージャーの仕事ですから！ それに… 見守るって決めたので！」
廉「けどなっ！」
A「廉さんこそどうしたんですか？ 辛い顔してますよ？
話し聞きましょうか？ って… それももう私の仕事じゃないですよね？」
廉「何言ってんだよ…」
A「廉さんには美男さんがいますもんね、
他の女の人と仲良くしてたら、いい気しませんよ？」
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作者名：nanami | 作成日時：2018年7月12日 21時
