12話 ページ13
美男Side
水沢「よく来てくれたわね、嬉しいわ、どうぞ」
私は水沢さんに呼ばれて、ホテルに来ていた
水沢「プレゼントを渡したくて、気に入ってくれるといいけど」
そう言って紙袋を渡された
受け取って中身を見てみると、服みたいだけど…
美男「これっ…」
水沢「あなた女なんでしょ」
美男「ッ！ いえ！ あのっ」
水沢「お兄さんに変わって、A.N.JELLに入った、違う？」
水沢さんに… バレてる…
美男「お願いします！ 誰にも言わないでください！」
私はとっさに立ち上がって頭を下げた
水沢「廉は知ってるの？ あなたが女だっていう事」
美男「…」
水沢「詳しいことは言えないけど、
私と廉は… ちょっと特別な関係なの」
そしたら水沢さんも立ち上がり…
水沢「廉には迷惑かけないで！」
美男「もちろんです！ 廉さんを、
傷つけたくありませんから！ 何があっても…」
水沢「…ずいぶん真剣なのね」
どうしよう…
水沢「あなた、お母さんの事知りたがってたわよねぇ
あれから思い出したのよ」
美男「ホントですか？！」
水沢「名前は確か… 『桐嶋』っていったわ、『桐嶋… 沙織』」
美男「『桐嶋… 沙織』」
水沢「あなたのお父さんに捨てられたって聞いたけど？」
えっ…
美男「父が… 捨てた…」
そんな…
美男「何かの間違いじゃないですか？ 父は絶対にそんな事しません」
水沢「ごめんなさい、詳しいことは分からないわ、ずいぶん前の話だし」
美男「そう… ですか…」
水沢「また何か思い出したら、連絡するわ」
美男「お願いします… 失礼しました…」
私はそう言って… 部屋から出た…
その後、父の事を考えながら外を歩いていたら、
歩道橋で廉さんと会い、
少しデートをしたら、なんだか気が軽くなった
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作者名：nanami | 作成日時：2018年7月12日 21時
