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その夜、新井さんに事務所に来てもらい…
深山「新井さんの証言を、
後から文字に起こしたいので、
録画させてもらってもいいですか？」
新井「あぁ… どうぞ…」
深山「ありがとうございます」
尾崎「行きます… 映ってますよ…
ど、どうぞ… 回りました…」
深山「では… あの日の事について、
いくつかお伺いさせていただきます」
新井「どうぞ」
深山「あなたがタバコ屋の前を通ったのは、何時ですか？」
新井「13時28分です」
深山「そうだ、そうでしたね」
新井「えぇ」
深山「ちなみにその時、
タバコ屋の店主は何をしていましたか？」
新井「弁当を食べていました、パクチーの」
深山「あなた達は2人で、弁当屋さんを見た、
っという話をしていたんですよね？」
新井「そうです」
深山「そのお店は、なんてお店でした？」
新井「えっ… “パクチーマミレ”です」
深山「あの店… “パクチー弁当スミレ”
って言う名前だったんですよ」
新井「いや嘘でしょう？ あれがスミレなんて、
でも確かにあの店でした」
深山「店の特徴は覚えてますか？」
新井「もちろんです、緑色のキッチンカーで、
赤い髪のあんちゃんが、大きな声で弁当売ってました」
ちゃんと覚えていますねぇ〜…
深山「うん… 確かに見たんですか…？」
新井「のぼりが何本も立ってて、確かに見たんだよ！」
深山「ありがとうございます…
これで… 平田さんを殺した犯人は…
あなただという事がわかりました…」
新井「っ…」
「「「…」」」
新井「…何言ってるんだよ」
深山「実は私たちは、その赤髪の弁当屋を探して…
話を聞きました… そしたら…
あの日確かに… 団地の横で営業をしていたそうです…」
新井「そうでしょ？
だからそう言ってるじゃないですか！」
深山「ただ、新井さんが言った事とは…
ちょっと違ってたんですよ…」
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作者名：nanami | 作成日時：2022年7月14日 0時
