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そうして夕飯を御馳走になって、いろんな話をした、
国民的アイドル山風のＳが好きだとか、
東京を拠点としているグループの大阪で活動している姉妹グループが好きだとか、
芸人の話は周りに着いていけないとか、少し彼女の事が分かった
将暉「えっ？！ 山風から誕生日祝ってもらったん？！」
A「って言っても、自己満足なんだけどね、
誕生日の当日に番組が重なって、数日後のイベントに、
友達が当選して、行けて、もう最高の誕生日やった！」
将暉「へぇ〜 それはすごいな！」
A「それに！ 彼女たちのライブに行けて、
1年と半年ぶりに会えたんだ！ 本当に幸せな1年だったんだ〜」
将暉「それは幸せそう」
A「あっ… ごめんね、私ばっかりしゃべって…」
将暉「いいよ、楽しそうやね」
A「でも… もう彼女たちには会えないと思うけど…」
会えない？
将暉「それって、どういう意味？」
A「父が好きで、その影響で私も好きになって、
公演とかライブとか、応募してくれてたのは父で、
CDとかも父が買ってくれてたから、握手会も行ってたんやけど…
母さんと上手く行かなくて別居することになって、
しかも、母さんはおばあちゃんと喧嘩しちゃって、
『同じ京都に居たくない』っていう理由で思い切って東京に…
だから、もう会えないと思うんだよね…
CDを買って握手券が手に入っても、一緒に行く人もいないし…」
なんか… 結構重いな…
将暉「そっか… じゃぁさ、一緒に行く？」
A「え？」
将暉「俺な、1回行ってみたいねん、握手会」
A「いいの？」
将暉「おん！ 一緒に行こうや！」
A「ありがとう！」
その時の彼女の笑顔は、本当に嬉しそうで、心が温かくなった…
こんな気持ち… いつ振りだろうか…
A「あ！」
将暉「ん？」
A「時間！」
将暉「あ！ そうや！」
部屋の時計を見てみると、9時20分過ぎ…
将暉「やっば…」
A「ごめんね、遅くまで居てもらっちゃって…」
将暉「ええよ、俺が来たくて来てるんやし」
A「ありがとう」
将暉「明日からも、来てええ？」
A「将暉君がええんやったら…」
将暉「ほな決まりな！ また明日！」
A「うん！」
そうして急ぎ足でAの家から出て、自分の家へと帰った
途中、30代前半くらいの女の人と連れ違ったけど…
俺らくらいの子供はいないか…
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作者名：nanami | 作成日時：2016年11月17日 0時
