ジンクスは破られる ページ22
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「…ジェ…ミン？どうしたの？」
アルコールと煙草の香りが鼻をかすめた
JM「行かないで」
「……えっと…」
この華奢な身体を離したくなかった
もし僕が今気持ちを打ち明けたら、Aは離れるかな
なんて馬鹿なことを考えてしまう
ゆっくり彼女を見つめる
JM「………Aだよ」
「…なに、が？」
JM「初恋」
「えっうそ…」
JM「嘘じゃない」
風でゆらゆら揺れる髪を耳にかけて、頬を撫でた
JM「……ずっと、Aが好きだった」
言い出せなかったけど、やっと伝えられた
Aはびっくりして立ち尽くしている
JM「初恋は叶わないって、言ったよね」
「…あ、うん、昔…」
JM「…叶えてほしい、Aに」
そのまま唇を重ねた
腰に腕を回すとAもまた、それに応えた
JM「愛してる、あの頃から」
思わず、抱き締める力を強めた
Aの心臓の音をもっと感じたくて
「……えっと、私も…ジェミンが好き、だよ」
JM「…それ、嘘じゃない？」
「うん…ほら、こんな私だけど…一緒にいてほしい」
Aが見せてきたのは、スマホに挟んでいる海で彼女が撮った僕の写真
JM「うわあ、ずるい…嬉し過ぎて死にそう」
Aの首に顔を埋めた
彼女はくすぐったいよって笑うけど、うまく表情管理できないんだ
月が照らしたAの笑顔は愛らしくて
ときめいて、おかしくなりそう
「気づいてあげられなくてごめんね」
JM「別にいいんだよ。今全部、報われた」
Aは僕の頬にキスをして、意地悪そうに笑った
「……今夜は、このまま抜け出そう」
そして手を繋いで、会場を後にした
僕達の関係はまた、動き出す
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終わり
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作者名：豆乳トランジスタ | 作成日時：2022年1月22日 19時
